...この界隈(かいわい)の家々の上に五月幟(のぼり)の翻(ひるがへ)つてゐたのは僕の小学時代の話である...
芥川龍之介 「本所両国」
...――誰も五月幟(のぼり)よりは新しい日本の年中行事になつたメイ・デイを思ひ出すのに違ひない...
芥川龍之介 「本所両国」
...五月幟(ごがつのぼり)の下絵や...
竹久夢二 「最初の悲哀」
...――赤石連山の壮観、家々の五月幟、時に満員、乗客の漫談(二十六人の徴兵検査で二十五人合格したとか)、車掌が声高く“高遠原”、このあたりは高原らしい蕭条たるものがあつた...
種田山頭火 「旅日記」
...あるひは五月幟(ごがつのぼり)の下(もと)に子供が戦遊(いくさあそ)びをなす体(てい)に倣ひて最も痛快辛辣(しんらつ)に諷刺せられき...
永井荷風 「江戸芸術論」
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萩原朔太郎 「俳句」
...私の五月幟も五月人形もみんな燒けてしまつた...
堀辰雄 「豆自傳」
...その火事で私は五月幟(のぼり)も五月人形もみんな焼いてしまったりして...
堀辰雄 「幼年時代」
...五月幟の竿のやうに伸びてゐる青竹によぢのぼつて...
牧野信一 「籔のほとり」
...『五月幟』を書いた時で...
正宗白鳥 「編集者今昔」
...五月幟あをき魚のかたちせる五月幟(さつきのぼり)もたてつつわが子をことほぎかくなせしもみな過ぎたることとなりつついまはその鯉幟をつつみ目にみえぬところに匿せり...
室生犀星 「忘春詩集」
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