...私の待つたもう一人の弁護士――彼は肥つた五十がらみの男で...
伊藤野枝 「ある女の裁判」
...五十がらみの大きな男の顔がヌッと現われた...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...桝形は、五十がらみの、でっぷり肥ったりっぱな体躯の男だったが、帆村たちの待っている青空の間へ足を踏み入れると、急ににこにこ顔になって、親しげな声をかけた...
海野十三 「断層顔」
...相手は五十がらみの婆さんだつたので...
薄田泣菫 「質屋の通帳」
...紛れもなく浪人森右門の五十がらみの憎体(にくてい)な顔だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...番頭は五十がらみの實體な男...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...年齢五十がらみのヴォーケ夫人は...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...五十がらみの盲目の大坊主で...
正岡容 「寄席」
...固いタコができてラジウムの火傷の痕のある手を持った小柄な五十がらみの一人の婦人が...
宮本百合子 「キュリー夫人」
...すこし前から係りの人と僕の押問答を聞いていた五十がらみの男(後で知りましたが...
三好十郎 「肌の匂い」
...「そんなこたあ子供の聞くもんじゃあねえだ」「そりゃあげでえ(外題?)ちげえだ」とやはり五十がらみの漁師が云った...
山本周五郎 「青べか物語」
...――五十がらみとみえる一人の女が...
山本周五郎 「季節のない街」
...まもなく五十がらみの...
山本周五郎 「屏風はたたまれた」
...老法師をかしらに、年五十がらみの、芸能者とはいえ武者烏帽子(むさえぼし)に狩衣姿の人柄のいい男と、次には、その妻であろう、髪を布結びにした色白でふくよかな女と、また息子(むすこ)とみえる二十四、五のきりっとした若衆とをつれて、「せっかく、お休息の所を、おさまたげ仕りまして」と、さすが芸能者の行儀よく姿をそろえて辞儀をした...
吉川英治 「私本太平記」
...その亭主はもう五十がらみ...
吉川英治 「新書太閤記」
...五十がらみの小男だったが...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...五十がらみの人...
吉川英治 「宮本武蔵」
...もう五十がらみかとも思われる男だった...
蘭郁二郎 「植物人間」
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