...この町には、有名な天麩羅屋が二軒あります...
...峰の落葉が、屋根越に――日蔭の冷い細流(せせらぎ)を、軒に流して、ちょうどこの辻の向角(むこうかど)に、二軒並んで、赤毛氈(あかもうせん)に、よごれ蒲団(ぶとん)を継(つぎ)はぎしたような射的店(しゃてきみせ)がある...
泉鏡花 「怨霊借用」
...その二軒目だろう?」「しどいわ...
岩野泡鳴 「耽溺」
...大杉の本が売れるにしたところで二軒や三軒の本屋で欧羅巴へ出掛ける旅費が調達出来るかとその時は疑ったが...
内田魯庵 「最後の大杉」
...裏の二軒の家が共同で使っている...
太宰治 「作家の手帖」
...橋の袂(たもと)に二軒の農家があって...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...ずっと二軒とも医院だったらしい」「ハハア...
コナンドイル Arthur Conan Doyle 三上於莵吉訳 「株式仲買店々員」
...内二軒は男の子が不足なので...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...箱を二つに仕切ったような二軒長屋を...
豊島与志雄 「白日夢」
...殿村茂助という二軒の宿屋にも少なからぬ客が泊っていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...足掛け三年前に伊勢屋へ入るまで八十二軒か...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「螢沢の畑の中の二軒家...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二軒の長屋の主婦も...
葉山嘉樹 「井戸の底に埃の溜つた話」
...二軒小屋までどのくらいあるのか分らなくなって...
松濤明 「春の遠山入り」
...二軒小屋の発電所の取入口...
松濤明 「春の遠山入り」
...かくて古門村には二軒の空屋を残したり...
宮崎湖処子 「空屋」
...しかもその二軒が...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...二軒は多忙であった...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...騒ぐと云っても料理屋があるではなく(二軒の蕎麦屋がさし当りその代理を勤めるものであるが)宿屋の酒だとて里で飲むよりずっと割が高くなっているのでさまでは飲まず...
若山牧水 「みなかみ紀行」
便利!手書き漢字入力検索