...それは一両三歩二朱で買った物であるから栄蔵は大喜びであった...
田中貢太郎 「沼田の蚊帳」
...女中に二朱ばかりの祝儀を与えた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...二朱じゃやすい」と風邪を引いた折助は...
中里介山 「大菩薩峠」
...「だんだん札が落ちてくるのね」「お金というやつは、悪いやつが出て来ると、いいのが追ッ払われてしまうんですから、無理が通らば道理引っ込むといったようなわけです、時代が悪くなると、いい人間と、いい金銀が隠れて、碌(ろく)でもなしが蔓(はびこ)ります」七兵衛は得意になって、正徳(しょうとく)、享保(きょうほ)の改鋳金(かいちゅうきん)を初め、豆板、南鐐(なんりょう)、一分、二朱、判金(はんきん)等のあらゆる種類を取並べた上に、それぞれ偽金(にせきん)までも取揃えて、お絹を煙に巻いた上に、「なんと、お絹様――金というものは腐るほどあっても、使わなけりゃなんにもなりません」「それはそうですとも」「そこでひとつお絹様、あなたのために、家を建てて差上げようと思います」「結構ですね」「家を建てるには、まず地所から求めてかからなければなりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...その中から一分二朱と六十八文の全財産を懐紙に捻(ひね)って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五両一分二朱騙(かた)られたとは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二朱と六十八文は当座の小遣に取除(とりの)け...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...外に二朱銀を一枚...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こいつは二朱や一分で買へる代物ぢやありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二朱(にしゅ)もってゆくと酒と飯が出たものだった...
長谷川時雨 「大門通り界隈一束」
...同じ手品で古二朱金と換えれば...
服部之総 「明治の五十銭銀貨」
...下駄屋へ寄(よっ)て下駄一足に傘一本買(かっ)て両方で二朱(しゅ)余り...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...雑用代金一分二朱...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この二朱銀の話が出た...
山本周五郎 「風流太平記」
...「この偽造の二朱銀を鋳る特殊な技術...
山本周五郎 「風流太平記」
...せかせかと二朱金の粒を撰(よ)り...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...理由のない二朱の南鐐をめぐまれていた...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...二朱金(にしゅきん)と来た...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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