...二度と苦しい思いをしないために...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...其中には二度と再び得られないものもあった...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...魚刺を持つて魚を追ひ廻すやうなことはもう二度とは出来さうもない...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...二度と姿を見せないから厄介だよ」「それをどうせうといふので?」「金を盜つたとか人を害(あや)めたのではないから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二度と村へ帰らぬつもりで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...悪魔と大露西亜人(モスカーリ)にかつぱらはれたものは決して二度と再び手に戻ることがないとつけ加へた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...二人とも二度と訪れてこなかった...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...二度とお宝は見つけられまい」グライドの言葉にはいちいち理(ことわり)があった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...そうなれば貴重な草案は二度と見られないだろうし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...二度とお目にかかれないと思っておりました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...幸にしてもう二度とふたたび治安維持法は出現しないだろう...
宮本百合子 「ある回想から」
...二度と、僕は君に逢いたくない...
山川方夫 「あるドライブ」
...いちど自分を吹き去っていった風にはもう二度と触れることはできない――そう思ったとき...
山本周五郎 「あだこ」
...二度と来られないようなインチキで翁を引っかけて行った人間が...
夢野久作 「近世快人伝」
...一度二度と成功すると...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...もう二度と故郷へも帰れはせん」「いいじゃありませんか」と...
吉川英治 「新・水滸伝」
...先頃お立合い申したような惨敗が二度と栄(はえ)ある拳法先生の門を見舞わぬよう...
吉川英治 「宮本武蔵」
...いくら今の鍛冶が、小賢(こざか)しく、真似てみても、もう二度と、この日本でもできない名刀を――実に、可惜(あたら)くやしいことじゃございませんか」と、いうと、何思ったか、ふと立ち上がって、「これなども、やはり他(よそ)から研(とぎ)を頼まれて、預かっている名刀の一つですが、ごらんなさい、惜しい錆(さび)をわかせています」と、怖ろしく長い太刀作りの一刀を持ち出して来て、武蔵の前へ、話題の実証として置いた...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索