...二の足を踏む気さえ起ったと云います...
芥川龍之介 「妖婆」
...亭主もし二の足ふまば我が職掌をいうべきなれど...
泉鏡花 「活人形」
...借家を買ひたい買ひたいといふゆゑ周旋していよいよとなるとこれもまた二の足を踏む人は周旋人が迷惑すとかやいひたり...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...×国艦隊が太平洋で無二の足場とたのむ島...
海野十三 「太平洋雷撃戦隊」
...さて第二の足跡...
海野十三 「地中魔」
...恐ろしさにいくらか二の足をふんではいたが...
海野十三 「超人間X号」
...やって来るのを二の足ふんでいたんです...
海野十三 「超人間X号」
...嘘(うそ)ではないかと二の足を蹈(ふ)みながら...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...前後の駕籠屋が二の足を踏みました...
中里介山 「大菩薩峠」
...案内者ですらも二の足を踏んで引留めるくらいだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...こうなった上は、こっちを本当にやっつけておいてからでないと動きがとれない――みるみる米友の眼に、すさまじい真剣の気合が満ち、「やい――わからずや!」音公をなげつけておいて杖槍を取り上げたものだから、音公が、「盗人(ぬすっと)たけだけしいとは、本当に手前(てめえ)のことだ、うむ、どうするか」掴(つか)みかかろうとした音公が、二の足、三の足を踏んだのは、杖槍を構えた米友の形相(ぎょうそう)が、今までとは全く打って変った厳粛なものである上に、両眼にアリアリと決死の色を浮ばせて来ましたから、馬方がヒヤリと肝を冷やして、思わずたじろいでしまったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...無禮とがめをしないといふお約束をして下さいませんか」「さア」平山平助は二の足を踏みました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夫れも何う有らうかと母などは頻にいやがるので私も二の足を蹈んで居る...
樋口一葉 「うつせみ」
...二の足を踏んだに違ひない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...それから先になると二の足となるのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今になって二の足が踏まれ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...栄二の足はまだそこまであるく力はない...
山本周五郎 「さぶ」
...どうもそいつあちょっと二の足を踏みますぜ……」「何故? 今になって怯(おく)れを取るのか」「冗戯(じょうだん)云っちゃアいけません...
吉川英治 「剣難女難」
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