...裸身(はだみ)に颯と白銀(しろがね)を鎧(よろ)ったように二の腕あたり蒼(あお)ずんだ...
泉鏡花 「婦系図」
...二の腕まで届かないで...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...その黒くうるんだ大きな瞳・鼻筋から両眉のあいだへ円く巻いて渡した銅の針金・房付帽(タアブウシュ)・長袖下衣(キャフタン)・薄物・布頭巾(タアバン)・冠物附外衣(プルヌウス)・頬を線状に焼いた装飾・二の腕の桃の刺青(ほりもの)...
谷譲次 「踊る地平線」
...そしてアルコールを染(し)ました脱脂綿で二の腕をゴシゴシ擦(こす)ってから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...艶々した腕が二の腕までまくり上げられると...
直木三十五 「南国太平記」
...庄吉の二の腕の上を縛り直してから...
直木三十五 「南国太平記」
...君は透見(すきみ)ゆる霞の如き薄紗(うすもの)の下に肉色したる肌着(マイヨ)をつけ給ひたれば、君が二の腕、太腿の、何処(いづく)のあたりまでぞ、唯一人君を寝室(ねべや)に訪ふ人の、まことに触れ得べき自然の絹にして、何処のあたりまでぞ、君が薫りを徒らに、夜毎(よごと)楽屋の媼(おうな)の剥ぎとるべき、作りし肌(はだえ)なるべきか...
永井荷風 「舞姫」
...船頭に掴まった二の腕を烈しく振りほどいて...
中里介山 「大菩薩峠」
...鬢(びん)の下へ折りまげた二の腕が...
中里介山 「大菩薩峠」
...二の腕に赤々と朱彫(しゅぼり)の折鶴...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...自分の二の腕を捲つて見せるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...斑組の中では多分良い顔だろう」「二の腕の入墨なら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お栄の二の腕その晩八五郎は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その入墨は左の二の腕にあったが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「浅草、山ノ宿とやらまで――」「へえ――」先棒が、にやりと笑ったが、「とやらまで――だとよ、さあ、いそごうぜ」顎(あご)をしゃくったが、その顎の長さ――この寒気に、尻ッ切れ半纒(ばんてん)一枚、二の腕から、胸から、太股一めん、青黒い渦のようなものが見えるのは、定めて雲竜の文身(がまん)でもしているらしく、白目がぎょろついている男だ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...再び構えた仙太の左二の腕に...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...平常見てゐながら氣づかない二の腕が...
室生犀星 「はるあはれ」
...三尺ばかり掘り下げるうちに二の腕がシビレて来たので...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
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