...二つに一つより生きる道はない...
芥川龍之介 「偸盗」
...二つに一つの悪運におびえているのだと思い込んでいる様子だった...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...二つに一つののっぴきならぬ場合にさし迫っているのでした...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...二つに一つ、どちらにしても、そんはしないという、じつにうまい考えですよ...
江戸川乱歩 「鉄塔の怪人」
...寧(いつ)そ幸子女史が音楽の先生なぞ止(や)めてしまつて、京都へ来て世話女房になるか、それとも安藤氏が語学の教師を思ひ止(とゞ)まつて、東京へ帰つて、嬰児(あかんぼ)の守(もり)でもするか、二つに一つ、どちらかに決めて了(しま)へば可(よ)かりさうなものだのにと飛んだおせつかいを言つてる向(むき)も無いではない...
薄田泣菫 「茶話」
...二つに一つを選べと云って来た時に...
谷崎潤一郎 「細雪」
...さもなくば反対に物理学の価値を見損なって軽侮してしまうかの二つに一つである...
寺田寅彦 「物理学実験の教授について」
...二つに一つだ!』5『これがそうだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...二つに一つの顔しかないことを考えだし...
豊島与志雄 「田舎者」
...二つに一つの度胸を据えてかかっているらしいから...
中里介山 「大菩薩峠」
...二つに一つは最早避けようの無い運命だったのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...二つに一つの割に合わん勝負だ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...この二つに一つの疑問が...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...二つに一つさ」と...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「だが、やっぱし、油断がならぬのは、あのお初の奴と、門倉平馬だ――お初は、おめえが、今でも諦め切れねえから、感づいている大望についちゃあ、平馬にも洩らしてはいめえが、でも、あいつ、おめえを殺すか恋を叶えるか、二つに一つと、思いつめているんだから、油断はならねえ」雪之丞は、白い顔を伏せる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...二つに一つのほかあるまじ」「卿もさよう思いたまうか」「さようそのほかに詮方もなければ」「さらば早やぜひなきことか」と...
宮崎湖処子 「空屋」
...二つに一つということになるのである...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...二つに一つを選ばねばならぬときに迫っています」と...
吉川英治 「新書太閤記」
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