...蓮華と二つの莟とは一つの台から立上がっている...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...二つの黒い穴はぼんやりとした恐怖の表情を示して空を見つめていた...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...もはや二つの動くむくろ...
太宰治 「虚構の春」
...我れ人ともにアッというようなものを僕は見たいんだ」芝居と見世物という二つの道楽――しかも十年もかよいつめてやっと渇望をみたしたのに...
モーリス・ルヴェル 田中早苗訳 「或る精神異常者」
...今橋と南と二つあるいうて...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...目的論にも彼によれば二つのものを区別しなければならない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...この二つのリアリティーの照応関係に他ならないのだ...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...そして、街を眺めて、駕の提灯が二つ、走って来ないかしらと、思った...
直木三十五 「南国太平記」
...横に連なった二つの眼は...
中里介山 「大菩薩峠」
...「二つにでも、三つにでも、わけて見ねえな」世間とは何で、出世間とは何だと、野暮な追究を試みるようなことをしないで、三つにでも、四つにでも、千万無量にでも、分けられるものなら分けてみねえなという度量を示したものですから、弁信もさもこそとうなずきました...
中里介山 「大菩薩峠」
...夫人とそうして彼女の見舞品、この二つは、それを届ける津田に対して、清子の束縛を解(と)く好い方便に違(ちがい)なかった...
夏目漱石 「明暗」
...石の地蔵様の方がいくらか重いから、千両箱は竿ごと引寄せられて、塀の上へ来る理窟だろう」「ヘエ――考えたね」「そこを塀の上へ登って、こっちへ千両箱を越さしたんだ、大きな音を立てずに、二つの千両箱は、スルスルと畑の中へ滑り落ちたんだね」「なる――」「畑の中には、参詣人の踏み荒した足跡に交って、重い物を置いた、四角な跡や、縄の跡などがあるだろう」「ヘエ――」「土塀の上もあの通り少し壊れている」「すると、泥棒は外から入ったんですね」「そうだよ」「藤三郎とお仙は?」「それが俺をすっかり迷わせたんだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「それよ」下っ引の持っていた御用の提灯が二つ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もし二つの色が合一して一つの色になるとすれば...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...セーゴのはセーゴ大匙二杯を水へつけて牛乳一合砂糖二杯で煮て白身を二つ今のように入(いれ)ます...
村井弦斎 「食道楽」
...――一家に二つの紋があってもふしぎはない...
吉川英治 「大岡越前」
...まる二つにならない日野の十八公麿(まつまろ)が...
吉川英治 「親鸞」
...それを鍛つ者の精神、それを帯びる者の精神、二つながら違う...
吉川英治 「山浦清麿」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??