...鬱金木綿(うこんもめん)の蔽(おお)いをかけた鏡が二つ並んでいる梯子段(はしごだん)の下まで吹き落してしまった...
芥川龍之介 「葱」
...ツイ腹立(はらだち)まぎれに二つ三つ頭(あたま)をどやしつけて...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...それを拾い上げるとま二つに引き裂いてまた床になげた...
有島武郎 「或る女」
...のさのさのさ、頭で廊下をすって来て、夫人の枕に近づいて、ト仰いで雨戸の顔を見た、額に二つ金の瞳、真赤(まっか)な口を横ざまに開けて、「ふァはははは、」「う、うふふ、うふふ、」と傾(かた)がって、戸を揺(ゆす)って笑うと、バチャリと柄杓を水に投げて、赤目の嫗(おうな)は、「おほほほほほ、」と尋常な笑い声...
泉鏡花 「悪獣篇」
...琵琶師と云っては――ただその耳が二つあるばかりだ!……道理で返事をしないはずだ...
小泉八雲 Lafcadio Hearn 戸川明三訳 「耳無芳一の話」
...二つの統一による対立としてしか存在しないのが事実だ...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...茶の花はたてゝもにても手向かな軒端もや扇たるきと御影堂角二つあるのをいかに蝸牛元日や何にたとへむ朝ぼらけというもあった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...漁と巡査の話をしていると、時計が、チン、チン、と、二つ鳴った...
火野葦平 「花と龍」
...また四人すなわち三分の二は二つの結婚をなし子供の養育に当るまで生存するものと...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...かつ一つ二つの疑問があって注意をひいた...
宮本百合子 「芸術が必要とする科学」
...二つの立派な長篇の題材です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この家には私の外に二つの家族が住んでいた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...そこには二つの事実が数えられる...
柳宗悦 「工藝の道」
...それは英国の前首相ウインストン・チャーチル氏に瓜二つである)...
山本周五郎 「半之助祝言」
...中ノ口から外へ出て、木戸を二つ通り、奥庭へはいっていった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...苦もなく真二つにされてしまった...
吉川英治 「三国志」
...ほんとに瓜(うり)二つじゃ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...二つのままではすみますまい...
吉川英治 「新書太閤記」
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