...入れちがいにカロラインがはいってきて鶏の無事だったことを事々しく報告した...
有島武郎 「フランセスの顔」
...大事々々に足をつり出したが...
石川啄木 「病院の窓」
...人々は今更の樣に事々しく...
石川啄木 「天鵞絨」
...フランスは事々物々の上にフランス固有の風を存して英国の風に異なり...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...事々物々もしその根元を窮むれば...
井上円了 「おばけの正体」
...これが当時の新聞に「大杉栄等検挙さる」とかいう事々しい見だしで...
大杉栄 「獄中記」
...「空の状態」における一切の事々物々は...
高神覚昇 「般若心経講義」
...「仕事々々って、そうがみがみ言ったって仕事ができるもんじゃないよ」小野田は火鉢の傍へ来て、莨(たばこ)をふかしはじめながら、まだ眠足(ねむりた)りないような赭(あか)い目をお島の方へ向けた...
徳田秋声 「あらくれ」
...フンダンに事々に...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...事々物々変化せざるはなき東京の町中に在つて...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...今の宗助なら目を眩(まわ)しかねない事々物々が...
夏目漱石 「門」
...ことに氏が思想の人であることは彼のいうことなす事々(ことごと)によって明らかである...
新渡戸稲造 「自警録」
...特に区域内にまた事々しい堀を構えたのは...
柳田國男 「地名の研究」
...お早打(はやうち)が」二騎、町木戸から、ほこりを立てて、城門の方へ駈け去った馬蹄(ひづめ)の音にも、さして事々しく、天下の急変の前駆(ぜんく)とは、耳そばだてる者もなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...今日までのあらゆる事々...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...市井の事々は複雑だが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...こうした事々が、いよいよ、「さすがは、巌流先生」「おえらいもの」「奥ゆかしい」「底の知れぬお方じゃ」と、衆の信望をあつめて、今では彼が、隔日に、馬上七名の供に槍を立たせて登城の途中でも、その姿を仰ぐ者は、わざわざでも馬前へ寄って来て、礼を施してゆくくらい、尊敬の的(まと)になっていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...――しかし最前からの事々...
吉川英治 「宮本武蔵」
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