...此間(こなひだ)も真佐アちやんの絵具を那(あんな)にして了うたぢやありませんか?」私は列んでゐた農科大学生と話をし出した...
石川啄木 「札幌」
...外の餓鬼大将(がきだいしょう)が俄(にわか)にしおしおして了うのだった...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...罕に読んでも直ぐに忘れて了うから...
辰野隆 「愛書癖」
...不安の影が一枚一枚と剥がされて了う...
谷崎潤一郎 「恐怖」
...玉蜀黍(とうもろこし)の畑に見えなくなった了うた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...船に弱い妻は到頭酔うて了うた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その心理学的規定は全く無用なものとなって了うから...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...物質は絶対的に不可侵透的でもなければ絶対的に侵透されて了うこともない...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...――この進歩的イデーを何かコンベンショナルでステロタイプみたいな通念と考えて了うものがあるなら...
戸坂潤 「思想としての文学」
...一党の方はそのまま寝て了うのだが三木だけはそれから本を読むのである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...そうでないと予言者になって了う処だが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...だがそれ故に唯物論がヒューマニズム(実はヒューマニズム主義)になって了うとか...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...人の社会的人間的連関を見落して了うから...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...吾々は直観空間の平面性を信じるにしてもそれが非平面的であり得るという可能性を先験的に否定して了う理由は持たないと...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...勿論このような独立な規範性を見出し得たにしてもそれによって感覚が直観空間から完全に独立して了うと云うのではない...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...指が近付くと眼を閉じて了う...
中島敦 「光と風と夢」
...船に載せて他処へ運んで了うに至っては...
中島敦 「光と風と夢」
...原子爆弾一個で大体片付けられて了うと見なければならぬ...
仁科芳雄 「原子力の管理」
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