...手なぞも大袈裟に云へば乾く暇もない位...
武田麟太郎 「現代詩」
...乾くことなき我慾の罪悪...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...壁土が乾くまではとても冷えるんですって……...
豊島与志雄 「好人物」
...雨降れば泥濘の帝都益(ますます)其の特徴を発揮し自動車の泥よけ乾く間もなく待てども来らず来れども乗れぬ電車を見送って四辻の風に睾丸も縮み上る冬は正に来れり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...前の墨は乾くということ以外に...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...咄嗟(とっさ)の間に乾くのを恐れでもするように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...濡れたものの乾くまで借着で間に合せる外はなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...紫の乾くやうにもあせて行く箱根の藤に今は似なまし一人になつたこれからの私のあるべきやうは...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...「さあ」手が乾くと彼は言った...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...棺桶の土が乾く間もなく...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...唇が乾くのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...かえって乾くのでございます...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...乾くから喉をわるくなさらないように...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...けれども土が乾くと...
村山籌子 「みみず先生の歌」
...喉の乾くことなぞ一度も経験したことがなかった...
室生犀星 「三階の家」
...八は着てゐる絆纏がひとりでに乾くやうに感じた...
森鴎外 「金貨」
...口腔(くち)の乾く思いをじっと抱いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...――もし両者にして、唇歯(しんし)の誼(よし)みと、相互の軍事協約をむすび、早くより望みを中原(ちゅうげん)にすすめたなれば……おそらく、今日の世は、よほど違っていたことは確かでおざろう」かれは、咽喉が乾くか、頻りに、杯をあけ、汁ものを飲んだ...
吉川英治 「新書太閤記」
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