...毒のあるきのこは乾かないで腐つて了ひます...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...どうしても乾かないほど水が泌(し)みこんではいたが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...向島の請地(うけじ)にまだ壁も乾かない新建ちの棟割(むねわり)を見つけて契約し...
徳田秋声 「縮図」
...インキもまだ乾かないかと思われるばかりです...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...着物が乾かないんですもの」「どうして...
中里介山 「大菩薩峠」
...まだ血糊(ちのり)の乾かない蕃刀を提げて退却する同族の姿を眼の辺りに眺めなければならなかったし...
中村地平 「霧の蕃社」
...昨日、一昨日の雨を吸込んだ土は、東から差す日を受けて、まだ乾かない...
夏目漱石 「坑夫」
...親分」「河童の元結や犢鼻褌(ふんどし)の乾かないうちに縛りたいところだ」「ヘエ――」平次はガラッ八に後を任せ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...まだよく乾かないかも知れません」さう言つて太吉が手拭に包んで居たのをほどいて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三日や五日では乾かないから」「――」「これを人間の顏に冠(かぶ)せて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この頃の大水に浸つた家々の牀(ゆか)は、まだ乾かない...
眞山青果 「茗荷畠」
...昨夜の雨のまだ乾かない雑草の上に横倒しになって...
水上滝太郎 「九月一日」
...天気が悪くてよく乾かないで困ります...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...まだ水の乾かない滑らかなその表面を見るやうな...
三好達治 「一點鐘」
...それがなかなか乾かないで困ると云っていたがそんなことを口実のように...
山本周五郎 「柳橋物語」
...まだ血ぬられた三万の杭(くい)に滴(したた)る生血も乾かないうちに――...
吉川英治 「新書太閤記」
...額の汗が乾かないうちに...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...まだ露の乾かない公園のなかを歩きまわった揚句(あげく)...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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