...山岡は乾いた道にステッキを強くつきあてては高い音をさせながら...
伊藤野枝 「転機」
...つめたく乾いた畠土の上に...
梅崎春生 「Sの背中」
...わたしが踏む乾いた地面をつくったばかりでなく...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...三どその汗が乾いた...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...お互に、顔を知らぬし、怪しいとは存じたが、睨み合ったままで、擦れちがった」「女二人に、一人は四十近い、一人は十八九の」「それとは、死体の転がっていた辺で――」益満は、頷いて「何うじゃ、真剣の味は?」「駕屋、咽喉が乾いたが、その水を」一人が、駕の後方に、下げてある竹筒の水を指した...
直木三十五 「南国太平記」
...乾きに乾いたものがあって...
中井正一 「実践について」
...乾いた田圃(たんぼ)の割れ目なども...
中谷宇吉郎 「茶碗の曲線」
...乾いた土の色を見せている暗(くら)がり峠(とうげ)を望んだ...
夏目漱石 「行人」
...乾いた土の上に女の足跡らしいのを見付けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
林芙美子 「新版 放浪記」
...乾いた粘土はかたく緊(しま)った路をつくっていた...
本庄陸男 「石狩川」
...その夜は乾いた北西が吹いていて...
牧逸馬 「舞馬」
...母の乾いた唇が細かく震へながら呟いだ...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...白っぽく乾いた灰色になり...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...乾いた弱い声で訊いた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...中に空洞のあるらしい乾いた音を聞きながら...
横光利一 「旅愁」
...高氏は初めて乾いた唇から営中のもようを話した...
吉川英治 「私本太平記」
...このよく乾いた、清潔な、狭苦しい自分だけの住居(すまい)に隠れ、彼は家(うち)いっぱいに場所を取り、吝嗇坊(けちんぼう)の巾着(きんちゃく)みたいに膨れている...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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