...妻のいまわりはそのために乾皮(ひぞ)った竹の皮だらけだった...
芥川龍之介 「死後」
...喞筒(ポンプ)は円筒形でなく四角であり、何週間か日のあたる所にかけてあったので、乾き切っている...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...奥様あ犬を抱いていられるでやす」とまたホセの奴は乾干びた声を張り上げた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...多くは豆腐と油揚げと乾鮭(からざけ)とで日を送った...
田山花袋 「田舎教師」
...西欧諸国のように夏が乾期で冬が湿期に相当する地方だとちょうどいいわけであるが...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...わがまなこ涙は枯れて乾きたり...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...この乾燥曲線がどのように変化して行くかを見るのである...
中谷宇吉郎 「雑魚図譜」
...そのほかの時は殆んどカラカラに乾上るのです...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...乾老……久我はともかく...
久生十蘭 「金狼」
...以前縁あってわたくしと親分乾分の盃を交したもの...
久生十蘭 「魔都」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...乾いた喉に泉の雫を享けたやうに...
牧野信一 「バラルダ物語」
...農民はしばしば靴に釘をつけて乾草をつくる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...鼠色に乾いた都会へほんとの冬がもたらされたように珍しく懐しくて...
「朝の風」
...」書中乾蝴蝶(かんこてふ)の詩はかうである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...乾いた蛇口の雫を待ちかねた水仙の花が...
横光利一 「旅愁」
...「お待ちなすッて」と、門(かど)を踏み出す四名の背なかへ、乾児のひとりが、カチカチと切火(きりび)を磨(す)った...
吉川英治 「宮本武蔵」
...中禅寺の乾分(こぶん)の家にあずけて...
吉川英治 「無宿人国記」
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