...図‐739土蔵の内容は、屋根部屋や小屋のそれとよく似ていて、古い箱、笊、乾燥中の穀物、家の廃物等を、いつかは役に立つこともあろうという倹約心から、棄てずに置いた物である...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...頤(あご)から胸へ膏(あぶら)を絞った……あのその大きな唇が海鼠(なまこ)を干したように乾いて来て...
泉鏡花 「歌行燈」
...ところが日陰に入って十分も休んでいると、もう汗は乾いて、つまり蒸発してしまうんだね...
梅崎春生 「狂い凧」
...一家眷属(けんぞく)の口が乾上(ひあが)る惧がある以上...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...寒い外気に触れて頬のまわりに乾きつく涙を...
近松秋江 「霜凍る宵」
...荒地(あれち)のうちでもこの辺は警部もいってるように極めて土地が固くて乾燥しているけれども...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...前には何でもなかった乾板入れの戸がひっかかったりするようなことも第二日の演習の時にはすっかりとれてしまう...
中谷宇吉郎 「英国日食班の印象」
...乾いた田圃(たんぼ)の割れ目なども...
中谷宇吉郎 「茶碗の曲線」
...ひきそっていた千太の一の乾分...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...日なたに広げて乾かしておいた...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...乾物屋と油屋の間に挾まれた...
堀辰雄 「花を持てる女」
...乾いた変な音がして気になって仕方がなかった...
室生犀星 「幻影の都市」
...薩摩の伊唐島ではこの切乾しをコッパ...
柳田國男 「食料名彙」
...十分乾燥してから貯へて置いて...
柳田國男 「食料名彙」
...いったん塩漬にしてから乾した魚である...
柳田國男 「食料名彙」
...武人がややもすると口にする乾坤一擲(けんこんいってき)――だの...
吉川英治 「新書太閤記」
...その水気が乾くに従い...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...指をどけてちょうだい」もう一人はからだを陽(ひ)に乾している...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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