...我慢してお飲み」お末は抵抗もせずに眼をつぶつてぐつと飲み乾(ほ)した...
有島武郎 「お末の死」
...我何の心もつかで飮み乾さんとせしに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...地の濡色も乾きゆくを...
泉鏡花 「紫陽花」
...他の従者は庭で徒渉に濡れた衣類を乾かすのであった...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...こずえの乾いた葉や小枝から雪をザラザラおとす...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...魂が干乾(ひから)びてしまいますのね...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分の頭髪が乾いた海藻の様に縮れていないことは明らかに容貌上の致命的欠陥には違いないが...
中島敦 「南島譚」
...かさ/\に乾燥(かわ)いた手(て)が水(みづ)へつける度(たび)に赤(あか)くなつた...
長塚節 「土」
...下には乾いた板などを敷いて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...演習に来た兵隊さんが汗を乾(かわ)かし...
久生十蘭 「キャラコさん」
...乾はキラキラ眼を光らせて熱心に堀のほうを眺めながら...
久生十蘭 「金狼」
...私も謀らぬ酔のために喉の乾きに駆られるので...
牧野信一 「夜見の巻」
...それに『お上(あが)り』と美事(みごと)に小(ちひ)さな乾葡萄(ほしぶだう)で書(か)いてありました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...菊見せんべいの店の乾いた醤油のかんばしい匂いが一層きわだった...
宮本百合子 「菊人形」
...白く乾いて埃立(ほこりだ)った道のおもてを眺めながら...
山本周五郎 「つばくろ」
...低地(ていち)の水の乾きはじめたのも其頃からであらう...
横瀬夜雨 「筑波ねのほとり」
...テーブルスピーチを頼まれても話してゐる中に口ん中が乾いてしまつて胸がどきどきばかりして...
吉川英治 「折々の記」
...草原の中に乾いている快走船(ヨット)の中で...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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