...ロヂイ産の乾酪(かんらく)を穹窿としたる小寺院中にて酪(ブチルロ)もて塑(こ)ねたる羽ある童の舞ふさまは...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
... 490共に肩のへ堅牢の乾ける牛皮...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...易に「成象之を乾と謂ひ...
内藤湖南 「章學誠の史學」
...焙爐の火力を強くして只がさ/\な茶を乾かした...
長塚節 「芋掘り」
...停車場を出た時には寒い空氣が乾き切つた市中を吹き拂つて稍鎭まつた時であつた...
長塚節 「開業醫」
...顕微鏡と乾板とは...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...女と見しは物の化か細き咽喉(のんど)に呪ひけん世を隔てたる聲立てゝわれに語るは歌か詩か『昔し思へば珠となる睫の露に君の影寫ると見れば碎けたり人つれなくて月を戀ひ月かなしくて吾願果敢なくなりぬ二十年ある夜私かに念ずれば天に迷へる星落ちて闇をつらぬく光り疾く古井の底に響あり陽炎燃ゆる黒髮の長き亂れの化しもせば土に蘭麝の香もあらん露乾(ひ)て菫枯れしより愛...
夏目漱石 「鬼哭寺の一夜」
...少し乾燥(はしゃ)ぎ気味になった津田はすぐ付け加えた...
夏目漱石 「明暗」
...長い間の冬の日照りに乾いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...涙は漸(ようや)く乾きましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...談話は忽ち段通のことから胡瓜漬や乾梨のことに移つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...興(きょう)もなさそうに乾いたものだった...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...また上述乾闥婆部の賤民など馬と猴に芸をさせた都合上この二獣を一所に置いた遺風でもあろう...
南方熊楠 「十二支考」
...ある日麺包(パン)の乾きたるやあると...
森鴎外 「文づかひ」
...マニラ其他のあの偉大な乾坤一擲の指揮にあたつて...
吉川英治 「折々の記」
...麦畑の畝(うね)も豆の花のさいている土も白っぽく乾いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...ここで乾坤一擲(けんこんいってき)という大策は...
吉川英治 「新書太閤記」
...乾葉巻(ほしばまき)の飯が...
吉川英治 「宮本武蔵」
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