...子尹(しゐん)しかしこの頃又乱読をしてゐると...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...余は二階の六畳に寝転んで暑い西日をよけながら近松世話浄瑠璃(せわじょうるり)や『しがらみ草紙』や『早稲田文学』や西鶴ものなどを乱読しているところに案内も何もなく段梯子(だんばしご)からニョキッと頭を出したのは居士であった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...それらを乱読して東都の空にあこがれていた...
高浜虚子 「子規居士と余」
...徹夜乱読するより外なかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...また不眠で徹夜乱読...
種田山頭火 「其中日記」
...身心不調、蟄居乱読、反省思索...
種田山頭火 「其中日記」
...色々の本を乱読した――文学の書物も勿論好きではあったが...
辻潤 「自分だけの世界」
...日米戦争に対する十数種の書物を乱読してみたが...
直木三十五 「大阪を歩く」
...貸本屋の持って来る小説を乱読するより外に為すことはない...
永井荷風 「十六、七のころ」
...手当り次第に一人(ひとり)ぼつちの乱読を恣(〔ほしいま〕)まにした時(とき)ですら...
夏目漱石 「点頭録」
...雑書の乱読が、てきめんに効いて、尋常小学校で二番の私が高等科では、六十人中の五十七番まで下がったのである...
野村胡堂 「胡堂百話」
...子供の時から読み溜めた何万冊かの乱読が...
野村胡堂 「胡堂百話」
...手当り次第に乱読していたところへ...
野村胡堂 「胡堂百話」
...で、一日に一枚はこの分ではどうかと思ってもらっておいて、次の妹と二人がかりで、二枚も三枚も拵らえあげてしまって、それからの残りの時間を、雑読、乱読、熟読の幾日かをものにしていた...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...私の読書ときたら乱読にちかく...
林芙美子 「文学的自叙伝」
...私は毎日図書館通いをして乱読暴読しました...
林芙美子 「文学的自叙伝」
...安倍能成(あべよししげ)と云う方のカントの宗教哲学と云ったぜいたくな書物まで乱読しました...
林芙美子 「文学的自叙伝」
...実際彼女等の和洋古今の書に渉つての乱読には舌を巻く...
牧野信一 「五月のはじめ」
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