...しかし読むに従つて拙劣な布置と乱脈な文章とは...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...しかし読むに従って拙劣な布置(ふち)と乱脈な文章とは...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...この乱脈な一家の者一同の会見...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...癇癪でもおこしたような乱脈な荒れを見せている...
久生十蘭 「白雪姫」
...遠目にもなにかひどく乱脈な海岸のうしろの岩山は...
久生十蘭 「ノア」
...ぽんぽこぽん/\のこうらすが聴くも身の毛がよだつばかりに乱脈な調子で繰り返されてゐる...
牧野信一 「心象風景」
...そして短い乱脈な髪の毛が陽に映えてゐる様子の雪子の姿は...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...見る見る乱脈な凄惨(むご)たらしい姿に陥って行く...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...蒼白い汗が輝やき流れて……額(ひたい)の皺を逆さに釣り上げて……乱脈な青筋をウネウネと走らせて……眼をシッカリと閉じて……義歯(いれば)をガッチリと喰い締めて……両手でシッカリと椅子の肱に掴まりながら...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...メデュサの首かと思われる乱脈な青筋を顔一面に走り出さしたまま...
夢野久作 「霊感!」
...乱脈な世の大患を...
吉川英治 「三国志」
...乱脈な状におちいるしかない...
吉川英治 「私本太平記」
...外陣も内陣も乱脈な態(てい)である...
吉川英治 「新書太閤記」
...乱脈な暴状をきわめていた室町幕府の内輪(うちわ)もめがまた...
吉川英治 「新書太閤記」
...長く乱脈な状態の下に業を停止されてあるのは...
吉川英治 「新書太閤記」
...信長以前の乱脈な風雲が世をおおうて来るのではないかと――夜の具をかぶりながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...「お十夜ッ、早く手を貸せ、一大事だ! 三位卿があぶない、周馬もッ」「やッ、ど、どうしたって」「助剣(じょけん)しろ、早く! 法月弦之丞とお綱が来たッ――、法月ッ――うう……ム」と、乱脈な声がすれ、すでに、そういう一角が、どこかへ一太刀浴びせつけられているらしかった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...乱脈なさむらい道のために...
吉川英治 「宮本武蔵」
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