...「乱民騒ぎ」で周囲を騒がせる...
...この地域はかつて乱民が暴れた過去がある...
...同じ乱民の仲間に説教された...
...山賊たちは乱民を装って村を襲った...
...乱民騒ぎには警察も出動した...
...その辺で、また道庵先生が一転して、堕胎や間(ま)びきの悪い風儀を罵(ののし)りながら、その口の下から、徳川幕府がこうして三百年も日本の国を鎖(とざ)していながら、人間がこの国に溢(あふ)れ返りもせず、人口過剰のために、乱民が出来たり、食糧不足が生じたりすることが、部分部分には多少なかったとは言えないけれども、大体に於ては、無事に三百年を経過して来たというものは、蔭にこの堕胎や、間びくことの不言実行が行われていて、そうして、おのずから人口調節になったのだという人の説と、これもまた一理あって、人間は鼠をつかまえて、鼠算だのなんのと愚弄(ぐろう)嘲笑するけれども、人間それ自身の殖え方が鼠には負けないこと、殖えるままに殖やし、生れるままに産ませて置けば、三百年どころではない、三十年、五十年で、二倍にも三倍にもなって、忽(たちま)ちこの島国は人間で蒸れ返ってしまう――そこで徳川三百年の間、たいして人口に増減がなく調節されて来たのは、この闇から闇の不言実行が、到るところに行われていた結果だという説と、それから、今まではそれでよかったが、これから開国ということになってみると、日本人も、どしどし外国へ行かなけりゃあならないのだから、人間をうんと産み殖やせということになるだろう、そうなると、これからの時勢は、右の不言実行の法度(はっと)が厳しくなる!というようなことまで、発展だか、脱線だか知らないけれども、道庵がお雪ちゃんのために語って聞かせました...
中里介山 「大菩薩峠」
...乱民(らんみん)と賤民(せんみん)の都...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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