...磯臭い水草や五味のからんだ乱杭の間に漂つてゐた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...河岸(かし)に近い水の中に何本も立つてゐた乱杭(らんぐひ)である...
芥川龍之介 「本所両国」
...河岸に近い水の中に何本も立っていた乱杭(らんぐい)である...
芥川龍之介 「本所両国」
...彼の表情を寧ろ愛嬌深くする乱杭歯が現はれどほしに現はれてゐた...
有島武郎 「骨」
...長い黄色い乱杭歯(らんぐいば)が...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...色が土人のように黒くて乱杭歯(らんぐいば)であること...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...のこぎり歯というよりは乱杭歯(らんぐいば)のような凹凸(おうとつ)が見える...
寺田寅彦 「軽井沢」
...歯は乱杭(らんぐい)...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...三艘(そう)の屋根船が音もなく流れて来て石垣の下なる乱杭(らんぐい)に繋(つな)がれているではないか...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...歯が少し乱杭(らんぐい)だな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...乱杭石のあるあたりは...
久生十蘭 「西林図」
...むきだされた乱杭(らんぐい)歯が...
火野葦平 「花と龍」
...上下にと引き分けられた厚い唇の間から非常に大きく乱杭な歯と細ー長い列とが現われて消えた...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...大きな乱杭歯(らんぐいば)がむきだされていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...咬みつく尖った乱杭歯(らんぐいば)やが――と思うと...
横光利一 「上海」
...外敵にそなえた日の防柵(ぼうさく)や石垣や乱杭(らんぐい)の腐木(ふぼく)などが...
吉川英治 「私本太平記」
...乱杭歯(らんぐいば)の口を...
吉川英治 「神州天馬侠」
...乱杭を抜いて押し流したり...
吉川英治 「源頼朝」
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