...按摩の手の裡(うち)に糸の乱るるがごとく縺(もつ)れて...
泉鏡花 「怨霊借用」
...なんぞわが衷(うち)に思い乱るるや...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...この協力が無くては中心的勢力が乱るる...
大隈重信 「勢力の中心を議会に移すべし」
...乱るゝ情緒(じやうしよ)に悶(もだ)えても其れを発表すべく其れを訴ふべき音楽を持つて居ない国民であるのだ...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...合掌乱るることなく念仏を高声に数十遍称えて美事に往生をした...
中里介山 「法然行伝」
......
中島敦 「河馬」
...二人をつつむ疑(うたがい)の雲を晴し給え」「さほどに人が怖(こわ)くて恋がなろか」と男は乱るる髪を広き額に払って...
夏目漱石 「薤露行」
...春を限りと乱るる色は甲斐甲斐(かいがい)しくも豊かである...
夏目漱石 「虞美人草」
...襦袢(じゅばん)の袖に花と乱るる濃き色は...
夏目漱石 「虞美人草」
...荻の葉を吹き棄てて行く風の音に心乱るゝ秋の夕暮 後鳥羽院のは一段とすぐれてゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...心いと正しき人がいかさまに偽るべきと思ひ乱るるどうをいふべきか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...立ち添ひて消えやしなましうきことを思ひ乱るる煙くらべに私はもう長く生きてはいないでしょう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...金殿の中に思い乱るる彼の心の憂いを払いつくすには足らざるなり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...思ひ乱るるとはかかる心地を申すにやと...
吉井勇 「酔狂録」
...彼の乱るる鬢髪(びんぱつ)の一すじ一すじを照らしていた...
吉川英治 「剣の四君子」
...――四海大いに乱るるの時...
吉川英治 「三国志」
...乱るる恋に乱れているのだが...
吉川英治 「私本太平記」
...「人やりならず心づくしに思ほし乱るる事どもありて...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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