...アニキの行動を見ても八九分通りは悟られて来た...
魯迅 井上紅梅訳 「狂人日記」
...壱岐殿坂を九分通り登った左側の「いろは」という小さな汁粉屋の横町を曲ったダラダラ坂を登り切った左側の小さな無商売屋(しもたや)造りの格子戸に博文館の看板が掛っていたのを記憶している...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...まだ脚の方のつなぎを切ったりしない九分通り出来ている矮鶏の作を次の日の集まりの席へ持って行きました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...九分通り出来上るのと...
高村光太郎 「自作肖像漫談」
...八九分通り出来る話のような挨拶(あいさつ)ばかりしていたことで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ちよいちよいあがるやうにしますから……』『子供も九分通り育て上げたからね!』『さういふわけでもないですけれども……』『近くなつたら...
田山録弥 「ある日」
...そういうものとしての目的を九分通りまでは達していると思われた...
寺田寅彦 「自由画稿」
...こういう商店の九分通りまで...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...「どうして/\九分通り外だ...
長塚節 「土浦の川口」
...ガラツ八は今度ばかり九分通り自分の手柄にして貰つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今は九分通りまで埋たてた上に...
羽田亨 「聚樂廻り」
...九分通り死刑ですかね...
平林初之輔 「予審調書」
...九分通り出来あがったと思う小さな安心があった...
本庄陸男 「石狩川」
...もう九分通りまでエハガキに充ちてゐた...
牧野信一 「エハガキの激賞文」
...分譲地の九分通りに...
宮本百合子 「犬三態」
...車内は九分通り満員だ...
宮本百合子 「北へ行く」
...工の半分以上商の九分通りまでが...
柳田国男 「家の話」
...この計画は九分通り成功したのであったが...
和辻哲郎 「鎖国」
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