例文・使い方一覧でみる「巨巌」の意味

...前にも度たび挙げた春山図は老木や巨巌の横はつた奥へ一条の幽径を通じてゐる...
芥川龍之介「僻見」

...河身を見れば濁水巨巌（きょがん）に咆哮（ほうこう）して正（まさ）しく天に漲（みな）ぎるの有様... 河身を見れば濁水巨巌に咆哮して正しく天に漲ぎるの有様の読み方
押川春浪補「本州横断　痛快徒歩旅行」

...木の根岩角に手をかけ、足を踏みしめて、ようよう飛沫（ひまつ）雨のごとき中に下り立ちて、巨巌の上へ登り、海内（かいだい）無双の大瀑布、華厳の雄姿を眺めた時には思わず快哉三呼（かいさいさんこ）... 木の根岩角に手をかけ、足を踏みしめて、ようよう飛沫雨のごとき中に下り立ちて、巨巌の上へ登り、海内無双の大瀑布、華厳の雄姿を眺めた時には思わず快哉三呼の読み方
押川春浪補「本州横断　痛快徒歩旅行」

...巨巌重畳（きょがんじゅうじょう）... 巨巌重畳の読み方
押川春浪補「本州横断　痛快徒歩旅行」

...迫る処怪石（かいせき）巨巌（きょがん）の磊々（らいらい）たるはもとより古木大樹千年古き... 迫る処怪石巨巌の磊々たるはもとより古木大樹千年古きの読み方
泉鏡花「遺稿」

...ひわれ巨巌の如き大頭（おほがしら）... ひわれ巨巌の如き大頭の読み方
上田敏上田敏訳「海潮音」

...大金庫は巨巌のようにびくりともしなかった... 大金庫は巨巌のようにびくりともしなかったの読み方
海野十三「獏鸚」

...巨巌の上部に小巌立ちて... 巨巌の上部に小巌立ちての読み方
大町桂月「層雲峡より大雪山へ」

...また傍の巨巌を指して... また傍の巨巌を指しての読み方
田中貢太郎「美女を盗む鬼神」

...土佐では巨巌が立つたり横は（マヽ）つたりしてゐるが... 土佐では巨巌が立つたり横はつたりしてゐるがの読み方
種田山頭火「行乞記」

...その間巨巌突出して鋸牙（きょが）のごとくもっとも嶮絶となす... その間巨巌突出して鋸牙のごとくもっとも嶮絶となすの読み方
徳富蘇峰「将来の日本」

...浪の噛（か）む切立（きった）ち岩の上に巨巌（きょがん）を刻んで地から生えた様なのが夜鴉の城であると... 浪の噛む切立ち岩の上に巨巌を刻んで地から生えた様なのが夜鴉の城であるとの読み方
夏目漱石「幻影の盾」

...ひと思（おもい）に身を巨巌（おおいわ）の上にぶつけて... ひと思に身を巨巌の上にぶつけての読み方
夏目漱石「夢十夜」

...寝台のやうな巨巌があつた... 寝台のやうな巨巌があつたの読み方
牧野信一「山を越えて」

...千貫もある巨巌（きょがん）だとわかったときのような... 千貫もある巨巌だとわかったときのようなの読み方
山本周五郎「ちくしょう谷」