...やがて砂埃をあげて疾走して来た乗合いの客となって私たちは...
橘外男 「逗子物語」
...さらに七里ばかり駅の前からガタガタの乗合い自動車で...
橘外男 「仁王門」
...乗合いの客達も、至極のんきな風をして、新聞を読み、煙草を吹かし、うたゝ寝を貪り、又は珍らしそうに眼まぐるしく展開して行く室外の景色を眺めて居る...
谷崎潤一郎 「恐怖」
...乗合いの蜆売(しじみうり)に問うてここに始めて放水路の水が中川の旧流を合せ...
永井荷風 「放水路」
...乗合いの善良な客はみな迷惑しているのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...じゃあるめえな」「じょうだんいいなさんな」「五貫ばかり売ってもらいてえ」罷(まか)り出でたのは乗合いの中の素人(しろうと)にしては黒っぽく...
中里介山 「大菩薩峠」
...声高に話す乗合いはたいがい近在の人々らしく知合いとしか思われない...
中村清太郎 「山岳浄土」
...父娘の名乗合いをするまで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...帰りしなに乗合い自動車はもうないだろうかとききました...
林芙美子 「蛙」
...荒天(しけ)をくらった乗合い舟...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...以上述べた私立乗合いと円太郎自動車は...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...乗合い客の一人物の眼と...
吉川英治 「私本太平記」
...乗合いのちんぴらどもをたしなめ...
吉川英治 「私本太平記」
...そのうち乗合いの雑人輩(ぞうにんばら)の世事話(せじばなし)に興じられて...
吉川英治 「私本太平記」
...乗合いのうちにいたひとりの侍が...
吉川英治 「新書太閤記」
...乗合い客の多い胴の間に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...乗合いの者が、眼をそばだてて囁いておる』『あれが、陰間(かげま)の竹之丞か...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...乗合い客の子供に寄せて孫の話をしたり...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
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