...大阪の本社とは日に乖離(かいり)するが東京の編輯局へは度々出入して自然親(したし)みを増し...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...間階桃花(かんかいとうか)取次に開く昨日踏青(とうせい)小約未だ応(まさ)に乖(もと)らざるべし嘱付(しょくふ)す東隣の女伴少(すこし)く待ちて相催すなかれ鳳頭鞋子(ほうとうあいし)を着け得て即(すなわ)ち当(まさ)に来るべし朗吟が終った...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿英」
...苟(いやしく)も美の約束に乖(そむ)かざる限りは美醜長短皆以て詩中の内容となすを得べきにあらざるか...
綱島梁川 「国民性と文学」
...学問と詩との乖離を嘆き...
戸坂潤 「科学方法論」
...例えば論理学と存在論との食い違い(方法と体系との乖離)又は論理学と世界観との乖離は...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...永久に原型からの乖離であるという...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...他の民族と乖離(かいり)してるこの強健な民族のうちに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...追想喪失症と精神乖離症の合併とでもいうところかね...
久生十蘭 「ハムレット」
...ハムレットが時計の鎖をいじる……ハムレットのように現代の記憶を喪失した乖離性追想喪失症には...
久生十蘭 「ハムレット」
...それと存在としての歴史との間には或る距離乃至乖離のあるために...
三木清 「歴史哲學」
...然るにかくの如く兩者の統一の基礎となるものは同時に兩者の乖離の基礎となる...
三木清 「歴史哲學」
...ここにいま述べたやうな時間と歴史的時間との間の乖離が現はれて來る...
三木清 「歴史哲學」
...デル・テチョの『巴拉乖(パラガイ)等の史』に...
南方熊楠 「十二支考」
...もしかすると歴史における人間の現在の段階は肉体と理知のこのような乖離(かいり)というところにあるのかもわからない...
三好十郎 「抵抗のよりどころ」
...お負けに血族婚礼は生理上に乖(そむ)いている...
村井弦斎 「食道楽」
...太宗は自らこれに叙して、「朕尊居億兆之上、常以百姓為心、念五気之或乖、恐一物之失所、不尽生理、朕甚憫焉、所以親閲方書、俾令撰集、溥天之下、各保遐年、同我生民、躋於寿域、今編勒成一百巻、命曰太平聖恵方、仍令彫刻印版、施華弟、凡爾生霊、宜知朕意」と云つてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...杵勝同窓会はこれより後乖(けいかい)の根を絶って...
森鴎外 「渋江抽斎」
...かくて固定的な法定率が市場率とかくも甚しく乖離し得ることを吾々が見出す以上...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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