...乏しい私の財布のみを常にねらうのでした...
伊藤野枝 「ある男の堕落」
...日本の如く物資の乏しい国において...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...しかも『黒髪』のやうな人の心の核心に触れるやうなものに乏しいのは...
田山録弥 「正宗君について」
...知識の乏しい官憲や固陋(ころう)な思想をもっているものの言動やによって...
津田左右吉 「日本歴史の研究に於ける科学的態度」
...例の老爺さんの洋灯から出る乏しい光の下に...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...彗星(すいせい)の表現はあまりにも真実性の乏しい子供だましのトリックのように思われたが...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...学者の熱心がいかに強くても研究資金が乏しいため...
寺田寅彦 「時事雑感」
...そして水分の乏しいようなしなび方をして...
豊島与志雄 「肉体」
...一体フランダースというところは見渡す限りどこまでも牧場や田畑がつらなっているだけで、変化に乏しい、あまり面白(おもしろい)とは言えない土地ですが、そこにはまた、この地方独特の景色もあるというものです...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...日本一の青葉城――といってもいいが、ただ一つ不足なのは水が足りない、水分が乏しい...
中里介山 「大菩薩峠」
...元来性急(せっかち)のくせに決断に乏しい自分だけれども...
夏目漱石 「行人」
...歌の規則などを研究する人に歌人が乏しいとはよく人のいうところですが...
夏目漱石 「中味と形式」
...時たま音便(たより)があったって、蒙古(もうこ)という所は、水に乏しい所で、暑い時には往来へ泥溝(どぶ)の水を撒(ま)くとかね、またはその泥溝の水が無くなると、今度は馬の小便を撒くとか、したがってはなはだ臭いとか、まあそんな手紙が来るだけですから、――そりゃあ金の事も云って来ますが、なに東京と蒙古だから打遣(うちや)っておけばそれまでです...
夏目漱石 「門」
...その映畫的價値も自然乏しいものが多いのに違ひない...
南部修太郎 「文藝作品の映畫化」
...戦ひ敗れて食餌に乏しい東京都では...
正岡容 「下谷練塀小路」
...乏しい酒を舐(な)めている...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...山が浅いのと住僧の俗化とのために幽邃閑雅の趣に乏しい...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...乏しいものはない...
吉川英治 「三国志」
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