...アレだけの筆力も造詣もありながら割合に大作に乏しいのは畢竟(ひっきょう)芸術慾が風流心に禍(わざわ)いされたのであろう...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...最も賢い人々はつねに貧乏人よりもっと簡素で乏しい生き方をしてきた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その後方から、南玉が「根に出た朝顔が、かね」蔓の先にて、いがみあい、テンシャン湯殿の中も、湯槽の中も、湯気と、乏しい光とで、薄暗かった...
直木三十五 「南国太平記」
...わたくしは処世の経験に乏しい彼の女(おんな)を欺き...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...北国の乏しい収穫をますます乏しくするのである...
中谷宇吉郎 「泥炭地双話」
...それできわめて乏しい露伴学の知識をたよりに...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...元来性急(せっかち)のくせに決断に乏しい自分だけれども...
夏目漱石 「行人」
...それから乏しい片鬢(かたびん)を一束割(さ)いて...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...僕よりもまだ余裕の乏しい人が来るんだ」小林は裸のまま紙幣をしまい込んだ自分の隠袋(ポケット)を...
夏目漱石 「明暗」
...さうした暮しの乏しい祖国を離れて...
林芙美子 「瀑布」
...加十は乏しい智慧を非常招集して...
久生十蘭 「魔都」
...冬の太陽は僅かに乏しい光となって...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...乏しい故の中央集権が...
宮本百合子 「木の芽だち」
...この宮は何という感受性の乏しいお心なのであろうと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...市日なくしては朝鮮の品物は乏しい...
柳宗悦 「全羅紀行」
...仕事に精気がなくなったりして見るべきものが乏しい...
柳宗悦 「陸中雑記」
...次に能力の乏しい方は...
柳田国男 「故郷七十年」
...彼女は乏しい貯への金を殘らず集めて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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