...皆可能性に乏しいのだった...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...私は私の交際下手と語学の才の乏しいのに愛憎(あいそ)を尽かして...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...不眠の夜ふけて飲むアダリンのやうに!□私は与へることが乏しい...
種田山頭火 「其中日記」
...持ち出した乏しい食料も尽き始める...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...乏しい才能が徒(いたず)らに掘じくり返された...
徳田秋声 「仮装人物」
...滑稽味が乏しいなんて言う人もありますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...四我が国民はどうも論理性に乏しいだの...
中原中也 「心理的と個性的」
...乏しい研究費と設備とで...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...人物に乏しい僻村(へきそん)では他に適當な候補者が見つからないので...
正宗白鳥 「避病院」
...土地がなお豊富で資本が乏しい時に...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そして面積に比較して人口も生産物も乏しいから...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...忙しくて乏しい歳末の喧騒にまぎれて...
宮本百合子 「石を投ぐるもの」
...乏しい懐のまま、栄蔵が旅立って行ってしまってから、ぽつんとたった一人になったお節は、長火鉢の下引出しに入れた五十銭の金のなくならないうちにと一生懸命に人仕事をした...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...通用性に乏しいものなのである...
山之口貘 「おきなわやまとぐち」
...おいちは乏しい銭で松葉屋の飴を買って...
山本周五郎 「つばくろ」
...特にその才能の乏しいのを嘲うような態度は...
和辻哲郎 「ある思想家の手紙」
...日本人に適応するために肉食を捨てて乏しい菜食に甘んじているトルレス...
和辻哲郎 「鎖国」
...与うるとともに受けなければならない乏しい愛の蔵であることを...
和辻哲郎 「転向」
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