...乏しい電灯の光の下...
梅崎春生 「桜島」
...宇宙線に乏しいところではすっかり元気がなくなってしまうこと...
海野十三 「宇宙戦隊」
...そして生気に乏しいいわゆる「庭木」と称する種類のものより...
寺田寅彦 「芝刈り」
...鍔(つば)のひろい笊(ざる)の底にまろびあういろいろな鶏の卵は私のために乏しい村の隅ずみから寄せ集めたものである...
中勘助 「島守」
...もう別人ではない程に馴染(なじ)んでいながら親しく風を見たことも極めて乏しい...
中里介山 「生前身後の事」
...いくら日本が資材に乏しいといっても...
中谷宇吉郎 「原子爆弾雑話」
...経験に乏しい自分はこうも考えて見た...
夏目漱石 「行人」
...感受性に乏しい無鑑賞家(か)であると断定した...
夏目漱石 「それから」
...御覧の通り平地(ひらち)の乏しい所でげすから...
夏目漱石 「明暗」
...厭(い)やに眼まぐるしく探偵や犯人の隱現出沒する探偵小説はほんとの面白味には乏しい...
南部修太郎 「探偵小説の魅力」
...乏しいお小遣で手に入れた...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...食糧は乏しい城に...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...その句法が一本筋であるだけにいくらか変化に乏しい処がある...
正岡子規 「病牀苦語」
...養育院の基金が乏しいことから見て...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...火の氣の乏しい火鉢をはさんで向ひあつた時...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...市日なくしては朝鮮の品物は乏しい...
柳宗悦 「全羅紀行」
...ともすれば気品に乏しい憾みを抱く...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...しかしいまだ力に乏しい私の眼には...
和辻哲郎 「生きること作ること」
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