...僕の喜劇は他の人々よりも乏しい世間智を持つてゐることだ...
芥川龍之介 「闇中問答」
...俳諧は元来歌よりも「調べ」に乏しいものでもある...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...作家の本質と評論家の本質とが割合大きく結合した資質は日本の文学では乏しいのだが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...あらゆる点に活気が乏しい...
豊島与志雄 「風俗時評」
...その後方から、南玉が「根に出た朝顔が、かね」蔓の先にて、いがみあい、テンシャン湯殿の中も、湯槽の中も、湯気と、乏しい光とで、薄暗かった...
直木三十五 「南国太平記」
...惜しいことに人情に乏しい...
中里介山 「大菩薩峠」
...大河湖沼が乏しいから...
中里介山 「大菩薩峠」
...余の如き財力の乏しいものには参考として甚だ重宝(ちょうほう)な出版である...
夏目漱石 「『東洋美術図譜』」
...僕よりもまだ余裕の乏しい人が来るんだ」小林は裸のまま紙幣をしまい込んだ自分の隠袋(ポケット)を...
夏目漱石 「明暗」
...乏しいながらも二階借りをして暮してゆけたのは一週に幾時間か...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...乏しい黒い部落を浮べた小さな丘が見えて来た...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...食糧は乏しい城に...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...一家の和楽といふ事が甚だ乏しい...
正岡子規 「病牀六尺」
...たまたま雨量の乏しい年に遭(あ)うと苦労をし...
柳田国男 「海上の道」
...私はある監督の人とともに木曾の御料林をあるいて見た折に「どうもトウマンが乏しいので」と言う語をしばしば聞いた...
柳田國男 「地名の研究」
...存外乏しいかの如く考えられたのは誤っている...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...遺跡文献の甚だ乏しい武蔵の伝記検討には...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...従って史料としての価値が乏しい...
和辻哲郎 「孔子」
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