...その上久しい鎖国のために鬱勃(うつぼつ)たる雄心を揮っていた国民の目の前に...
大隈重信 「青年の天下」
...久しいこと門を閉めているようですが...
田中貢太郎 「嬌娜」
...竹村君がこのまじょりか皿を買おうと思い立ったのは久しい前の事である...
寺田寅彦 「まじょりか皿」
...(彼女のことはもう久しい前から彼の念頭になかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...人民の方がいっそう久しい前から苦しんでいるのです...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...久しい後(のち)まで私の心を去らなかった...
永井荷風 「狐」
...わけもなく久しい間...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...恥を知らない日本のうつし絵の食い物となっているも久しいものだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼の久しい恋人であつた信者の娘...
長與善郎 「青銅の基督」
...久しい事になりますな...
夏目漱石 「初秋の一日」
...いかに久しい間、この真実が人々に理解されず、徒労が繰返されたことであろうか...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...もう久しい前からあらゆる交際を断って...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そこで此男の癖が久しい前からであるといふことが分つたといふのであつた...
森鴎外 「魔睡」
...なぜ今まで久しい間...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...土地では樺細工で久しい間通っている...
柳宗悦 「樺細工の道」
...久しいあいだ不敗の鉄軍と誇っていた甲山の武田をして...
吉川英治 「黒田如水」
...自分は久しいこと巖蔭の冷たいところへ寢てゐなくてはならなかつた...
若山牧水 「古い村」
...私はまったく久しい間歌らしい歌を作らずにいたのであった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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