...それから自分たちがいくら丹精して蚕を飼っても...
犬田卯 「錦紗」
...丹精して仕込まれただけあって...
薄田泣菫 「初蛙」
...丹精して仕込みさえすれば...
薄田泣菫 「初蛙」
...これア好(い)い小僧だ……俺が丹精して仕込んでやろう」など師匠は申していられる...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...また弟子をも丹精して...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...師匠生前永(なが)の歳月を丹精して集められたもの故...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...―――秋をおきて時こそありけれ菊の花うつろふからに色のまさればさて彼が丹精して作ったそれらの菊の花どもゝすっかり色香が褪(あ)せてしまったその年の冬の...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...父が丹精して置いた畑を荒らして廻(まわ)り...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...清正公が丹精して...
中里介山 「大菩薩峠」
...愛想をつかしていないのみならず、この熊めがふしだらであればあるほど、そこに幾分憐憫(れんびん)の情を加えて、「なあに、こいつだってなんしろまだ子供のことだから、丹精して、うまく仕込んで行きさえすりゃあ、立派なムクのあと嗣(つ)ぎにならねえとも限らねえわさ、今、朝顔を作ればといって、丹精一つのものだあな」と呟(つぶや)いています...
中里介山 「大菩薩峠」
...丹精して人間らしい作をつくり...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのお前が丹精して造つたものが人の足に踏まれるんぢやと思ふとな...
長與善郎 「青銅の基督」
...それから十年のあいだ丹精して育てた上...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それから十年の間丹精して育てた上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...寝食を忘れて丹精していた...
久生十蘭 「だいこん」
...丹精して作りあげた銛が使えるのが嬉しくてたまらないといったふうに...
久生十蘭 「地底獣国」
...彼女が繪に描くために丹精して育てられてゐた...
堀辰雄 「おもかげ」
...今日のために丹精しておいたらしい洋服を著...
吉川英治 「折々の記」
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