...母親が丹精している鶏の卵を半数だけ貰うことにきめてその餌を調達したり...
犬田卯 「錦紗」
...それから自分たちがいくら丹精して蚕を飼っても...
犬田卯 「錦紗」
...丹精して仕込みさえすれば...
薄田泣菫 「初蛙」
...これア好(い)い小僧だ……俺が丹精して仕込んでやろう」など師匠は申していられる...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...長い間掛かって丹精して書きためたものですが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...四年に丹精して拵えたものばかりで...
徳田秋声 「足迹」
...お島が如何(いか)に丹精しても...
徳田秋声 「あらくれ」
...せっかく丹精して...
中里介山 「大菩薩峠」
...清正公が丹精して...
中里介山 「大菩薩峠」
...愛想をつかしていないのみならず、この熊めがふしだらであればあるほど、そこに幾分憐憫(れんびん)の情を加えて、「なあに、こいつだってなんしろまだ子供のことだから、丹精して、うまく仕込んで行きさえすりゃあ、立派なムクのあと嗣(つ)ぎにならねえとも限らねえわさ、今、朝顔を作ればといって、丹精一つのものだあな」と呟(つぶや)いています...
中里介山 「大菩薩峠」
...せっかく金椎さんが丹精して皆さんに旨(うま)く食べさせようとしてこしらえたお料理やお饅頭を...
中里介山 「大菩薩峠」
...伯父は丹精して作った野菜やら...
中谷宇吉郎 「由布院行」
...彼は先刻から選り揃へておいた七八冊の絵入りの漢書――それは皆彼の父が丹精して手に入れたものであつた――を風呂敷に包み...
長與善郎 「青銅の基督」
...そのお前が丹精して造つたものが人の足に踏まれるんぢやと思ふとな...
長與善郎 「青銅の基督」
...丹精して肥やして来た土でございます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...丹精して作りあげた銛が使えるのが嬉しくてたまらないといったふうに...
久生十蘭 「地底獣国」
...あ……折角丹精して飼つたのに...
牧野信一 「好色夢」
...去年から又八のためにと丹精して織りかけていた布を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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