...母として丹精して育てたわが子の無謀が許せなかったのだろうが...
日本経済新聞社 「私の履歴書」
...そんなに腹黒いわけへだてをして一方の種族の全隊列をなぎ仆(たお)し他の一方を丹精してそだてるのだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...それは師匠が生前丹精して寛永通宝の中から...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...師匠生前永(なが)の歳月を丹精して集められたもの故...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...長い間掛かって丹精して書きためたものですが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...弟子でも置いて段々と丹精して...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...たゞ此れまでに丹精して養うて下された上人を親と頼み...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...丹精して色紙(しきし)を当てながら...
徳田秋声 「足迹」
...父が丹精して置いた畑を荒らして廻(まわ)り...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...愛想をつかしていないのみならず、この熊めがふしだらであればあるほど、そこに幾分憐憫(れんびん)の情を加えて、「なあに、こいつだってなんしろまだ子供のことだから、丹精して、うまく仕込んで行きさえすりゃあ、立派なムクのあと嗣(つ)ぎにならねえとも限らねえわさ、今、朝顔を作ればといって、丹精一つのものだあな」と呟(つぶや)いています...
中里介山 「大菩薩峠」
...せっかく丹精して塗り立てた彼女の手も...
夏目漱石 「行人」
...それから十年のあいだ丹精して育てた上...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...丹精して肥やして来た土でございます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...髪を切られたんだそうですよ」「髪を?」「二年間も丹精して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼女が繪に描くために丹精して育てられてゐた...
堀辰雄 「おもかげ」
...あ……折角丹精して飼つたのに...
牧野信一 「好色夢」
...「わたくしが丹精して咲かせましたの...
山本周五郎 「山彦乙女」
...去年から又八のためにと丹精して織りかけていた布を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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