...丸で男めかけがお約束にでも出かけるやうなざまであつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...今しがた湧いて來た思想の引き締りが丸でゆるんでしまつてた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それこそ一本の便りもなかった一雄が高砂丸で帰るという吉報が入ったのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...北海丸ですよ」「……」皆が呆れはてて黙ってしまうと...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...大変乱雑におとりちらしで丸で私の書斎のやうですから...
田澤稲舟 「五大堂」
...丸で粉なやの盗(どろぼう)のやうですよ...
田澤稲舟 「五大堂」
...写生とは丸で反対に出て行つたやうな形で...
田山録弥 「自他の融合」
...丸で電光(いなづま)か何ぞのやうで...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...これに照らして見れば砲丸でも止まって見える...
寺田寅彦 「歳時記新註」
...日本はその時丸で鎖国の世の中で...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...所が三度の食事となると丸で別人のように変化(へんげ)して...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...丸で見せ物でも見るやうな気になつたのだ...
正岡子規 「ラムプの影」
...何故なら書籍は弾丸で即ち消耗品であってよいかもしれませんが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...英人にも丸で分からなかったのです...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...丸で未知の世界である...
森鴎外 「追儺」
...今までの正木博士のソレとは丸で違っていたので...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...「おい、きょうは、あいつを慰さんでやろう」発議(ほつぎ)は、いつも、寿童丸であった...
吉川英治 「親鸞」
...卍(まんじ)丸でお国表へお引揚げなさる由...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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