...旅行先での一番の思い出は、朝日が登る前に背中合わせで見つめ合いながら見上げた海に沈む山並みだった...
...脊中合せにしかと負ひたり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...こんな懐中合(ふところあい)も近来めったにない事だし...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...ある日屏風(びやうぶ)の裏表で背中合せになつて...
薄田泣菫 「茶話」
...いつも背中合せに寝てのみ見過してゐたのかと思ふと...
薄田泣菫 「独楽園」
...羽織の裏にしがみついて人間と背中合わせにぶら下がったままで十分以上も動かないでいたねずみの心持ちがわからない事の一つである...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...僕の心と妻(あれ)の心とは全く背中合せに反対の方を向いているんですからね...
豊島与志雄 「囚われ」
...今宵は月が佳(い)いからというので――大中寺とは背中合わせになっている大平山(おおひらやま)の隠居から招かれて...
中里介山 「大菩薩峠」
...なけなしの人材が二人ともに背中合せでは...
中里介山 「大菩薩峠」
...妊婦の腹を割き胎児を引き出して妊婦に抱かせ(愛媛県では妊婦と胎児とを背中合せにした)それを一つ棺に入れて葬ったものである...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...娘お信の部屋といふのは丁度主人直記の部屋と背中合せになつた薄寒さうな北側の六疊でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...贅澤と儉素が背中合せに住んでゐるやうな家です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...全くの背中合せで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...背中合わせの暮らし……...
堀辰雄 「美しい村」
...茅町(かやちょう)の町家(まちや)と池に沿うた屋敷とが背中合せになった横町で...
森鴎外 「雁」
...老中合議の工作であって...
山本周五郎 「風流太平記」
...「おかめとヒョットコの小さなお面を背中合わせにして...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...山ひとえの背中合せだし...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...背中合せに掛けていた男の姿を思い浮かべて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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