...しかし、この種の観察が一つの安全な基礎を得るようになったのは、熱に関する器械的学説が現われて、前世紀の中ごろ、自然科学の各方面で着々成功を収めるようになってからのことである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...夜も深々と更けわたる真夜中ごろ...
井上円了 「おばけの正体」
...そしてその真ん中ごろの両側が瓢箪形に少しへこんで...
大杉栄 「日本脱出記」
...八月の中ごろであったのだが...
太宰治 「帰去来」
...八月の中ごろ、私はお隣りの庭の、三本の夾竹桃(きょうちくとう)にふらふら心をひかれた...
太宰治 「めくら草紙」
...月の中ごろに、母親から来た小荷物には、毛糸のシャツがはいっていた...
田山花袋 「田舎教師」
...真夜中ごろついに街路に出て一人っきりになると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして夜中ごろまで書きつづけて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この月の中ごろ、キャラコさんは、山本譲治(ジョージ・ヤマ)の法定代理人というひとの訪問を受けた...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ほんたうについ明治の中ごろまでは花見舟で白魚を手掬(てずく)ひにする芸当もできたさうなとこれはこのあひだラジオでの伯鶴のはなし...
正岡容 「下町歳事記」
...まん中ごろに立ち止って前後を見とおし...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...十月の中ごろになって林の中にいると...
水野葉舟 「北国の人」
...三 きのうの相場一月の中ごろに...
宮本百合子 「打あけ話」
...中ごろ行三(かうざう)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...中ごろ説いたる沒却理想にもあらざること分明なればなり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...室町時代の中ごろには...
柳田国男 「山の人生」
...おそらくは中ごろ民家の園から逃げて出たものではなく...
柳田国男 「雪国の春」
...天平の中ごろに猖獗(しょうけつ)をきわめた疫瘡(えきそう)の流行は...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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