...中ごろで、踞(しゃが)んで畚(びく)の陰にかくれたと思うと、また突立(つった)って、端の方から苫を撫(な)でたり、上からそっと叩きなどしたが、更にあちこちを(みまわ)して、ぐるりと舳(へさき)の方へ廻ったと思うと、向うの舷(ふなばた)の陰になった...   
泉鏡花  「悪獣篇」 
...有樂座の下の眞ン中ごろで...   
岩野泡鳴  「泡鳴五部作」 
......   
竹内浩三  「白い雲」 
...真夜中ごろ、おまえの隙をうかがって、おまえの二つの腕に、注射せぬともかぎらぬからのう...   
寺島柾史  「怪奇人造島」 
...夏の中ごろに年取った伯母の老病を見舞いに行った母親は...   
徳田秋声  「足迹」 
...中ごろ同一事情の爲に除外例を主張する二十七人組を出だし...   
鳥谷部春汀  「明治人物月旦(抄)」 
...中ごろ改革家と為り...   
鳥谷部春汀  「明治人物月旦(抄)」 
...そして夜中ごろまで書きつづけて...   
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」 
...一八三一年の中ごろ...   
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」 
...」四小説「失踪」の一節吾妻橋のまん中ごろと覚しい欄干に身を倚(よ)せ...   
永井荷風  「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」 
...十月の中ごろまでに...   
久生十蘭  「奥の海」 
...真夜中ごろ長い休憩となるはずなので...   
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」 
...まん中ごろに立ち止って前後を見とおし...   
三上於菟吉  「雪之丞変化」 
...三 きのうの相場一月の中ごろに...   
宮本百合子  「打あけ話」 
...中ごろ説いたる沒却理想にもあらざること分明なればなり...   
森鴎外  「柵草紙の山房論文」 
...あるいは秋の中ごろに劣るという人があろうが...   
柳田国男  「雪国の春」 
...加茂の舟橋の中ごろまで渡って来た時である...   
吉川英治  「宮本武蔵」 
...とにかく天平中ごろの僧尼の気風と弘仁期のそれとの間には著しい相違があるのである...   
和辻哲郎  「古寺巡礼」 
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