...この考えは前世紀の中ごろしばらくの間は非常な注目をひいたけれどもその後は全く捨てられてしまった...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...夜も深々と更けわたる真夜中ごろ...
井上円了 「おばけの正体」
...士官達は一日中ごろごろしていたし...
梅崎春生 「桜島」
...小魔人の姿の小林君が、石のトンネルのまがり角の、まっ暗なくぼみに身をかくして、しんぼうづよく見はっていますと、真夜中ごろ、あんのじょう、青銅の魔人が、あの機械のような歩きかたで、小林君の前を通りすぎました...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...文禄四年二月の中ごろのことでござりました...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...中ごろから少し興醒(きょうざ)めの形であったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...中ごろ久しく政界と絶縁して...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その真夜中ごろに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...長い袋小路(ふくろこうぢ)の中ごろで...
長谷川時雨 「夏の夜」
...どうおかんがえになります」先の月の中ごろから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ちょうど日記帳の第なん冊目――明治四十年の分です――その真ン中ごろをひらくと――ここがそうですが――八月十日晴――そしてこれ一行だけ...
三好十郎 「樹氷」
...「宮様はこの夜中ごろにお薨(かく)れになりました」と泣く泣く伝えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...中ごろ説いたる沒却理想にもあらざること分明なればなり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...然るに中ごろ婚嫁のために江間氏と長島氏との血が交つたらしい...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...中ごろは世をいとい...
森鴎外 「舞姫」
...やや中ごろまでのぼってくると...
吉川英治 「神州天馬侠」
...加茂の舟橋の中ごろまで渡って来た時である...
吉川英治 「宮本武蔵」
...天平の中ごろに猖獗(しょうけつ)をきわめた疫瘡(えきそう)の流行は...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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