...彼らは真夜中ごろに馬蹄の音が山をくだってゆくのを耳にしていて...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...士官達は一日中ごろごろしていたし...
梅崎春生 「桜島」
...八月の中ごろであったのだが...
太宰治 「帰去来」
...八月の中ごろ、私はお隣りの庭の、三本の夾竹桃(きょうちくとう)にふらふら心をひかれた...
太宰治 「めくら草紙」
...あるいは六月の中ごろといい...
田山花袋 「田舎教師」
...真夜中ごろ、人の気配を感じてふと眼が醒(さ)めた...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...ただなんとなしに十九世紀の中ごろの西洋はこんなだったかと思わせるようなものがあって...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...前世紀の中ごろあたりの西洋といえば想像されるような特別な世界が...
寺田寅彦 「銀座アルプス」
...そして夜中ごろまで書きつづけて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」四小説「失踪」の一節吾妻橋のまん中ごろと覚しい欄干に身を倚(よ)せ...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...真夜中ごろであったろうか...
永井隆 「長崎の鐘」
...その夜中ごろ、天性の怪足力に馬力をかけて、一足飛びに関ヶ原の本陣から程遠からぬ美濃と近江の国境、寝物語の里まで飛んで来たがんりきの百の野郎は、案内知ったる寝物語の里の近江屋の方の雨戸をトントンと叩いてみると、それに手応えがありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...長い袋小路(ふくろこうぢ)の中ごろで...
長谷川時雨 「夏の夜」
...五月の中ごろに霜がおり...
久生十蘭 「奥の海」
...中ごろ各好む所に從つて死生輕重を決擇するを言ふは...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...惜しい傾斜の中ごろのところで...
横光利一 「夜の靴」
...十一月の中ごろのあるうららかに晴れた日に...
和辻哲郎 「漱石の人物」
...三世紀の中ごろクシャーナ王朝の滅亡とともにいったん中絶し...
和辻哲郎 「麦積山塑像の示唆するもの」
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