...俺はあのオオクションへ行った帰りに租界(そかい)の並み木の下(した)を歩いて行った...
芥川龍之介 「馬の脚」
...しかし又確かに人並み以上に鋭い犬歯をも具えていた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...口先ばかりで人間並みのあしらいをしていたのだ...
有島武郎 「或る女」
...世間並みの道から外れた者は...
伊藤野枝 「日記より」
...「人並みになつてしまへば...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...人並みに色々の道楽に耽(ふけ)った時代もありましたけれど...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...低い山並みの向うに大山が見えて...
田畑修一郎 「出雲鉄と安来節」
...月並みだといわんばかりの顔をしている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...……町の並み木の影でシナの女がかわいい西洋人の子供を遊ばしている...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...いわば世間並み、普通の事をやっていたというに過ぎなかったが、とにかく、その翌年再び受験してみると、成績は案外によかったらしいので、一年飛び越し、いちずに二年級にはいることができた...
寺田寅彦 「わが中学時代の勉強法」
...正月にはお庄も近所の子供並みに着飾って...
徳田秋声 「足迹」
...正面の屋根並みや夕映えの空をながめた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...馬車は並み足でどこを当てともなさそうに進んでいた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そうして酔っぱらい並みに頭をグタリと下げたり...
中里介山 「大菩薩峠」
...おびんずる様並みに...
中里介山 「大菩薩峠」
...煙硝の丁数分合(ちょうすうぶんごう)や火薬の製造を取締まる与力並みの職分である...
久生十蘭 「ひどい煙」
...並みいる人々はこれを見て(とプルタルコスは書いているのだが)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかし自分は人並みの暮らしをするために明日を煩い...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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