...だのに私が「世間知らず」を軽蔑したなんと云はれることは本当に意外で御座います...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一四年一月号)」
...ずいぶん世間知らずだったのね」と言い...
太宰治 「斜陽」
...いつも本家の姉や幸子たちの世間知らずな悠長(ゆうちょう)さから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...お前は世間知らずのいとはんやよって...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...ずぶの世間知らずが...
近松秋江 「黒髪」
...あの呼吸はなかなか生若(なまわか)い世間知らずのお方にはできません...
中里介山 「大菩薩峠」
...世間知らずの彼女に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...世間知らずで有るべき年の子は山程積んで目を覚すとから眠るまで読んで居た非常に沢山のお話で...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...世間知らずで押しとおれたかもしれないと思うんだけれど...
森本薫 「みごとな女」
...そうして世間知らずの坊さんのくせに...
柳田国男 「故郷七十年」
...どこかに世間知らずのところがあった...
柳田国男 「故郷七十年」
...世間知らずの正さんがひとつになれば...
山本周五郎 「お美津簪」
...「あんたは世間知らずね」とおのぶは太息(といき)をつくように云った、「――そうじゃないの、そうじゃないのよ」そしておのぶはちょっと考えてから続けた、「竜が天へのぼるにも、どの雲でもいいってわけじゃない、のぼれる雲とのぼれない雲があるんですって、竜ともなれば天へのぼれる力はあるんだけれど、それでも足掛りになる雲がなければ、――なによ、なにを笑うのよ」「いいよ」栄二は笑いやみながら片手を振った、「世間知らずが、いきなり竜になったんでびっくりしたんだ」おのぶは両の肩をすくめ、さも「がっかりだ」といわんばかりに、その肩をおとしながら栄二をにらんだ...
山本周五郎 「さぶ」
...聞くてえとまるっきり世間知らず...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...世間知らずな者ほど...
山本周五郎 「花も刀も」
...世間知らずの金持華族や...
夢野久作 「継子」
...世間知らずのお公達(きんだち)でも」「いや...
吉川英治 「新書太閤記」
...世間知らずの素朴さだ...
吉川英治 「平の将門」
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