...婆アさんは息子でも世話する樣に渠を押へる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...アッチもコッチもとお菓子を慾張(よくば)って喰(た)べこぼすのを野枝さんが一々拾って世話する処はやはり世間並(なみ)のお母さんであった...
内田魯庵 「最後の大杉」
...その遺産故に妾を世話する人もあって...
海野十三 「三人の双生児」
...君たちを世話する事ぐらゐは出来るつもりです...
太宰治 「清貧譚」
...まさか菅野の未亡人がそんな所へ雪子ちゃんを世話する積りでもあるまい...
谷崎潤一郎 「細雪」
...誰が世話するのかね?」「私がやりますんで」「近頃何か羊に変ったことはなかったかね?」「へえ...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...「それじゃ世話する人にも済まないようだったら...
徳田秋声 「足迹」
...山の町でも好い顧客(とくい)を沢山世話するような話をも...
徳田秋声 「あらくれ」
...それに世話する人も...
徳田秋声 「チビの魂」
...晴代を世話するのもさう云ふ社会の一つの外見(みえ)で...
徳田秋声 「のらもの」
...丸屋六兵衞に後添を世話すると持込み...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一人お世話する……そこまでの奉仕をする気でいるんです...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...是れ程に手近く傍に置て優しく世話するにも拘らず動(やや)もすれば不平の色ありとて...
福沢諭吉 「新女大学」
...何かと世話するのであつた...
北條民雄 「続癩院記録」
...誰も世話する人がいないのか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...「あなたの着物のことなどをお世話する者がありますか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...次々に皆かわいい宮様を夫人はお世話することに生きがいを覚えていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...秋三は安次を世話する種々な煩雑さから迯(のが)れようとしていた今迄の気持がなくなって...
横光利一 「南北」
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