...詩人芭蕉は又一面には「世渡り」にも長じてゐた...
芥川龍之介 「続芭蕉雑記」
...彼の両眼は彼の性格と世渡りの方法との通弁であった...
石川欣一 「山を思う」
...世渡(よわたり)は煩(むず)かしい...
泉鏡花 「薄紅梅」
...ツマリ世渡り下手(へた)で少しもお上手を知らなかったので...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...それに世渡りの才は疎(うと)い人で...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...今度は直ぐ他の銭のとれる師匠の所へ弟子入りをするといふ様な洵にどうも薄情な世渡りになつちまひました...
談洲楼燕枝(二代) 「燕枝芸談」
...やくざの世渡りを清算し...
徳田秋声 「縮図」
...そうしてずうずうしいのも世渡りの上じゃ一徳(いっとく)だぐらいに考えているんです」「まさか」「いえ...
夏目漱石 「明暗」
...世渡りの道を知らぬとなじる人もあろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...気楽に世渡りがいたしとうございます」「馬鹿なッ」木村六弥の怒りの声が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...世渡りが出來るものてすか」八五郎は鼻であしらひます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...世渡り上手の小才智人のみが横行する時代...
萩原朔太郎 「童話と教育について」
...気楽な世渡りをしてゆくより道はないと悟つた...
林芙美子 「浮雲」
...かかる夢中の世渡りに心を労し...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...無論みじめな世渡と云はなくてはなりますまいよ...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...誰でも世渡上手なものは...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...兵法の舵(かじ)をとりても世のなみを渡りかねたる石の舟かも処世の如才(じょさい)に欠けている自分の――いわゆる世渡り下手を喞(かこ)って...
吉川英治 「剣の四君子」
...あいつのような世渡りのお上手や才気がないためだ...
吉川英治 「親鸞」
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