...「このままこの船でお帰りなさるがいいね」とそのどてらを着た中年の世渡り巧者らしいのが葉子の顔を窺(うかが)い窺いいうと...
有島武郎 「或る女」
...これが抑々(そもそも)当世流の処世法でその方が世渡りには都合がいい...
大隈重信 「福沢先生の処世主義と我輩の処世主義」
...ボロが出るからな」世渡りの才能...
太宰治 「人間失格」
...世渡(よわた)りはできなかった...
壺井栄 「二十四の瞳」
...わたしもこれからどうして世渡りをしようかと戸惑(とまど)いをしていたところへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...明日から世渡りに差支えまする...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕の世渡りの道と考えることは...
新渡戸稲造 「自警録」
...普通にいう世渡りの上手だというのは...
新渡戸稲造 「自警録」
...気の優しい方なればこんなむづかしい世にどのやうの世渡りをしてお出(いで)ならうか...
樋口一葉 「十三夜」
...氣の優しい方なれば此樣な六づかしい世に何のやうの世渡りをしてお出ならうか...
樋口一葉 「十三夜」
...また慾に渇(かわ)いて因業(いんごふ)な世渡(よわたり)をした老婆もあツたらう...
三島霜川 「解剖室」
...という昔とはちがった世渡り上手のこつを会得させることでもないと思う...
宮本百合子 「女の行進」
...こういう発見をも世渡りの術的には発見しないでゆくから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...お前さん達の世渡は随分心細いわけだ...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...この地に善(よ)き世渡りのたつきあらば...
森鴎外 「舞姫」
...我々の世渡りには大切なる教訓でありまた激励であった...
柳田国男 「山の人生」
...いま大坂にあるらしい徳川家康は無二の世渡り上手...
吉川英治 「新書太閤記」
...乱世の方便としての世渡りに...
吉川英治 「宮本武蔵」
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