...御世情け:世の中の慈悲深さや愛情...
...當時の世情からすれば...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...二十年も経つと多くはどこかの県庁の部長などにおさまっているというような世情を参照すべきだ...
戸坂潤 「現代科学教育論」
...日本現代の世情は実に嫌悪すべきものなり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...従前の世情に従えば唯黙して其狂乱に屈伏するか...
福沢諭吉 「新女大学」
...その形は世情と相反するに似たりといえども...
福沢諭吉 「中元祝酒の記」
...始めて覚る毛虫(もうちゅう)にもまた世情〉...
南方熊楠 「十二支考」
...従来の歌舞伎の番組には徳川末期的の世情を映したものもあり...
宮本百合子 「“健全性”の難しさ」
...この頃の世情の荒っぽさは刻みのこまかいものをまどろこしいとするのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...当時のフランスの世情の紛糾していたことが可能にした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...世情一新のための急先鋒となれば足りる...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...学徳があって世情に疎(うと)く...
森鴎外 「二人の友」
...世情が改まってくれば解釈は片より...
柳田国男 「海上の道」
...ひそかに、世情を視察し、また辺土の反北条武族を見とどけ、もし、朝廷への加担確実な者とみれば、これを説いて、他日の約を、極秘にむすんでおくためであった...
吉川英治 「私本太平記」
...「お汝(こと)らのように、醍醐とは、こう書いたやら、ああ書いたやら……などと首をひねったり、筆の穂をなめたりして、この多忙な一日を暮していては、何と、今日のように、日月も世情も、車輪のごとく早く移り変りゆく時勢にあって人寿一代(じんじゅいちだい)の限りある身をもち、いったいどれほどな業ができると思いおるぞ...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかし、こういう甘手は、余人には効(き)くかもしれぬが、世情の表裏から、戦争のかけひきまで、あらゆる人間の機微を、舐(な)めつくしている池田入道勝入には、ちと子どもッぽい好意の押売り――見えすいた現金主義としかうけとれなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...世情何たるかも知らず...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その時々の世情によって...
吉川英治 「宮本武蔵」
...現下の険悪な世情は...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
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