...御世情け:世の中の慈悲深さや愛情...
...一月二十七日〔昭和二十一年〕の朝日新聞(大阪)「声」欄の投書中に「年齢的にも知的にも世情に通ずる点でも君より数段上にある部下に単に軍人としての階級の上位というだけの理由で……」という言葉があったが...
石川欣一 「比島投降記」
...また支配人や番頭任せにしてならないばかりでなく世情に疎い妻女や伜等の感情や私見に左右されることのないよう...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...いよいよ華やかなる世情...
太宰治 「もの思う葦」
...君は女性だ、無経験で、世情にうとく、あまりにも信じやすく感激しやすい...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...世情に通じておられる皆様の知恵を拝借せずには...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...世情を究め物情に徹せずしていたずらに十七字をもてあそんでも芭蕉の域に達するのは困難であろう...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...この頃のような世情の下に生活している人々には幾分の清涼感を与えるかも知れない...
中谷宇吉郎 「雑魚図譜」
...世情がこの先どのように苦しくなろうとも...
中谷宇吉郎 「雪三題」
...従前の世情に従えば唯黙して其狂乱に屈伏するか...
福沢諭吉 「新女大学」
...僕は世情に負けないやう...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...今の世情などにはわき目をふるな...
吉川英治 「私本太平記」
...いくら世情にくらい仮面(めん)作りのあなたでも」「わ...
吉川英治 「私本太平記」
...「世情はまだ渾沌(こんとん)だわえ...
吉川英治 「私本太平記」
...以後の世情が皆目知れないことであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかし、こういう甘手は、余人には効(き)くかもしれぬが、世情の表裏から、戦争のかけひきまで、あらゆる人間の機微を、舐(な)めつくしている池田入道勝入には、ちと子どもッぽい好意の押売り――見えすいた現金主義としかうけとれなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...その佐吉から京都大坂の世情を徴(ちょう)してみると...
吉川英治 「新書太閤記」
...それは世情である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...行者はこの種の世情悪心を忘れて...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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