...そして世上の所謂日本贔屓なぞに見る如き...
生田長江 「ニイチエ雑観」
...またこれを写真にとり絵端書などに造って誇っている世上のありさまを見て...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...また些(いささか)の益する所なきが如しといへどもこれによりてその学が世上の注意を惹(ひ)くに至るあるは疑ふべからざるなり...
津田左右吉 「史論の流行」
...余り世上へ知らしたくないし...
直木三十五 「南国太平記」
...わが知れる人々の中(うち)にはいかにもして我国の演劇を改良なし意味ある芸術を起さんものをと家人(かじん)の誤解世上の誹謗(ひぼう)もものかは...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...それじゃ世上の義理が済まねえ」「…………」「男の出世を妨げるのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...世上の取沙汰や親の思惑を測(はか)りかねて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...はては世上(せじやう)に忌(いま)はしき名(な)を謠(うた)はれながら...
樋口一葉 「曉月夜」
...世上に実のなき文学を言うにあらず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...たださえ世上の口がうるそうござります...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...そのことから不穏な空気が世上に醸(かも)されていくことにもなったし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...世上に比較的謡曲嫌いが多く...
夢野久作 「謡曲黒白談」
...五やさしい子典膳は、世上へ出ると、必ずしもやさしい子ではなかった...
吉川英治 「剣の四君子」
...まことに今日は、今年の初雪だが、しかし宮中で初雪の御宴がもよおされるなどの古例(これい)も、世上不穏のため、久しく絶えていたことなのである...
吉川英治 「私本太平記」
...――表面はそういうことだったが、同盟の二国主が、伴(つ)れ立っての上洛なので、世上ではまた、「何事かあるな」と、政治的な眼で見ていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...平常、世上の知識も、表むきのことも聞かせず、いきなり解(わか)れと申しても...
吉川英治 「新書太閤記」
...軽々たる世上の思わくや面子(メンツ)にとらわれて...
吉川英治 「新書太閤記」
...世上一流の人物と見られたのも...
吉川英治 「新書太閤記」
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