...世上、年に一度の釣をも為(せ)ぬ人多し...
石井研堂 「元日の釣」
...世上一般の人は吾妻川若しくは利根の本流にして...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...一方で理論上道徳に関して疑を抱く者の生ずる間に他方には更に一歩を進めて、実際の処世上、道徳なるものを安く見縊り、自分一身の損得から打算して、生存競争上、道徳に従ふを利とする場合には道徳を尊重し、道徳を破るを利とする場合には道徳を捨てて顧みぬ輩が多数に生ずる...
丘浅次郎 「人類の将来」
...世上を憚るのだ」「出府の時日を...
直木三十五 「南国太平記」
...「それは皆(み)んな世上の噂だよ...
野村胡堂 「百唇の譜」
...世上に実のなき文学を言うにあらず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...近来世上に民権の議論しきりにかしましくして...
福沢諭吉 「経世の学、また講究すべし」
...此又伯円の創作ではなく後世上方種の産物である由...
正岡容 「下谷練塀小路」
...「白眼看他世上人(はくがんたをみるせじょうのひと)」と言へば「世上人」は極めて俗なる者なれども「白眼看(はくがんみる)」の三字を添へて無上の雅致を生ずるが如し...
正岡子規 「俳諧大要」
...幸福と世上に称する条件を...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...東宮にお立てになることは世上の批難を恐れて御実行ができなかったのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いろいろと世上の話を聞いたりした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こういう物が世上にもれているとすれば...
吉川英治 「江戸三国志」
...よく世上でいう日夜の宴飲(えんいん)...
吉川英治 「私本太平記」
...世上にはその風潮がある折なので...
吉川英治 「私本太平記」
...世上とかくの臆測(おくそく)が撒(ま)かれておるらしい...
吉川英治 「新書太閤記」
...世上の疑問だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...そうした街の裏に住んでいると、露八は腹の立つことばかりで、(浅葱裏(あさぎうら)め)と、久しく渇(かつ)えていた軽輩武士が、世上の動揺で、にわかに何事かで獲(え)た金で、あらっぽい消費をする様を、蔑(さげす)まずにいられなかった...
吉川英治 「松のや露八」
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