...世上愛国の呼声は今殆(ほと)んど其最高潮に達したるべく見え候...
石川啄木 「渋民村より」
...今日世上に流行して居る如き空理空論は全く顧る者が無くなり...
丘浅次郎 「人類の誇大狂」
...世上の識者ことに一代の創業者たらんものは細心遠慮よろしくその選むところ...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...嘉永二年の「近來蘭醫増加致し世上之を信用するもの多く之ある由...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...世上から見られても...
直木三十五 「南国太平記」
...その方は近頃世上を騷がす風太郎といふ盜賊に相違あるまい...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...面白づくの世上の噂は消えるわけはなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...世上には往々政党の沙汰もあり...
福沢諭吉 「学問の独立」
...六三五番 氏名吉田豊道一 犯罪するに至った筋道を記せ自分ハ最初世上ノ俗論ニ迷ハサレテ...
槇村浩 「入所時感想録」
...而(しか)していわんやまたザラに世上に跋扈(ばっこ)する道で聞き塗(みち)に説く輩においてをやだ...
南方熊楠 「十二支考」
...弘く世上に向かって是非(ぜひ)とも説き立てて置かねばならぬ...
柳田国男 「海上の道」
...姫ごぜのあられもないと世上の物やらいになりやすぞえこれまあちょっと...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...世上(せじょう)でよく...
吉川英治 「上杉謙信」
...つらつら険悪な世上のうごきを考えると小沛(しようはい)にいる劉玄徳(りゅうげんとく)の位置は...
吉川英治 「三国志」
...何も筑前を相手どって、此方は喧嘩している気もないが、世上の取沙汰は、なかなかそうでないそうな...
吉川英治 「新書太閤記」
...世上の機微、人心の動向を、以って、つねに打診しているらしかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...そうした街の裏に住んでいると、露八は腹の立つことばかりで、(浅葱裏(あさぎうら)め)と、久しく渇(かつ)えていた軽輩武士が、世上の動揺で、にわかに何事かで獲(え)た金で、あらっぽい消費をする様を、蔑(さげす)まずにいられなかった...
吉川英治 「松のや露八」
...総じて世上の価値の差別は...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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