...世上に伝うるところの「正直に過ぎたる政略なし」といえる諺は...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...世上の口にかかりますが...
直木三十五 「南国太平記」
...父上への世上の非難も消える...
直木三十五 「南国太平記」
...心なき世上の若者淫奔(いたずら)なる娘の心を誘(いざな)い...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...世上の噂の方が大變で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まさか世上の金持の惡口を言ひに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...世上(せじょう)の有力者を一人残らず網羅することになって...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...たださえ世上の口がうるそうござります...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「まあ、何ということを! このお人は!」浪路は、心からおこったように、大きな目で、彼を見据えて、「お上の御寵愛が、どのように深かろうと、それが、わたしに何のこと!」と、激しくいって、「そなたは、わたしが、好んで、御殿へなぞ上ったとお思いなさりますの? あの、窮屈で、いかめしい、何のよろこびもない、牢屋のようなところへ――そして、お上が、どんなお方かさえも、御存知なさらぬ癖に、憎い憎い、そのようなことを――」「恐れながら、上さまは、この世のいかなるお方さまよりも、御権威のお方とのみ、存じ上げておりますゆえ、世上の女性方は、あなたさまの御境涯を、お羨み申さぬものとてござりませぬ――そのおん方さまの御愛を、お身お一つにおしめなされていられますあなたさま、こうして、直(じ)き直きお言葉を交していただきますさえ、何とのう辱(かたじけ)なさすぎる気がいたしまして――」雪之丞は、ますます女ごころを、焦(い)ら立たせようとする...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...世上に誤聞(ごぶん)を撒(ま)かれぬため...
吉川英治 「剣の四君子」
...ただ丞相のご恩顧を感じ、朝廷に仕えておりますが」「ご辺の考えで、英雄といい切れる人が見当らぬというなれば、俗聞でもいい、世上の俗間では、どんなことを云っているか、論じ給え」性格でもあろうが、実に熱い...
吉川英治 「三国志」
...世上に洩れたら万人の物笑いとなりましょう」「……そうかなあ?」さすがに...
吉川英治 「三国志」
...世上に風聞をたてられたなども不覚至極...
吉川英治 「私本太平記」
...世上一般のわらい草に供され...
吉川英治 「新書太閤記」
...このことにたいし、世上、秀吉の不臣を咎めた史評も少なくないが、山鹿素行(やまがそこう)の「武家事紀」などは、秀吉が毛利と和談し、山崎に光秀を討ち、清洲(きよす)会議に臨んだ時は、まだ決して、天下を奪う志はなかったものだと云い、ただ、信義の向うところ、止むを得ざる道を行ったものだが、天下の大事一(ひと)先ず終って後――信雄、信孝の公達(きんだち)を始め勝家、一益らの旧重臣の作略が、悉(ことごと)く信義に欠けており、また智謀も疎で、却って、天下併呑(へいどん)の競望と素地(そじ)とを、秀吉に与えてしまったものだ、と説いている...
吉川英治 「新書太閤記」
...世上(せじょう)の絵師は...
吉川英治 「新書太閤記」
...世上の論議もいかがかと...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...だが――尋有は世上で論議しているような不徳な兄とは信じていない...
吉川英治 「親鸞」
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