...かしこに攀(よ)ぢしむるには膽(きも)だましひ世の常ならぬ役夫を選むことにて...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...世の常の老人の如く...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「法王の祈祷」
...失敗は世の常、煩悶するにも及ばぬ...
大隈重信 「我輩は何故いつまでもすべてに於て衰えぬか」
...其の裝束は世の常ならず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...世の常ならぬ、不断の勤労です...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...されど、予は今、世の常の自慮や、心配(こゝろづか)ひを一切打遺(うちす)てて、出来るだけ忠実に、明確に、予が見たる所を語らでは已(や)み難き一つの使命を有するを感ず...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...殊に或日わが居間の軸を掛替(かけか)ゆる折滬上(こじょう)当今(とうこん)の書家高(こうよう)といふ人の書きける小杜(しょうと)が茶煙禅榻(さえんぜんとう)の七絶(しちぜつ)すらすらと読下(よみくだ)しける才識に母上このもの全く世の常の女にあらじと感じたまひてこの度(たび)の婚儀につきては深くその身元のあしよしを問ひたまはざりき...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...世の常の托鉢僧(たくはつそう)のような具合にして...
中里介山 「大菩薩峠」
...世の常のお行儀のよい合奏ではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...世の常の女が騒ぐほど...
中里介山 「大菩薩峠」
...世の常の立烏帽子(たてえぼし)の大兜(おおかぶと)に...
中里介山 「大菩薩峠」
...嫁ぎ後(おく)れたる世の常の女の習(ならい)なるに...
夏目漱石 「虞美人草」
...例へば 妻病めば我れ代らんと思ふこそ彼の女も知らぬ心なりけれ 我が妻の病めるは苦し諸々に我れ呻(うめ)かねど内に悲む 世の常の言葉の外の悲しみに云はで守りぬ病める我妻 など殆ど助からない様な様相を一時は呈したらしい...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ふるさとの春の木末にたづねきて世の常ならぬ花を見るかなと源氏は独言(ひとりごと)したが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「悲しいのが無常の世の常と存じまして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...世の常の妖怪(ようかい)とてもトッテカモ...
柳田国男 「年中行事覚書」
...どこやらに聞える仙楽(せんがく)も喨々(りょうりょう)と世の常ではない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...頼みにならぬが世の常じゃった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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