...それこそ落語にある「与太郎のかぶら売り」みたいなもので...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...この記事を読んで会員の一人である掏摸与太郎は慨歎した...
海野十三 「奇賊は支払う」
...屋上が焼け落ちるかもしれないと言っておどかす途方もない与太郎があったそうであるが...
寺田寅彦 「銀座アルプス」
...風呂番の与太郎とやらいう足りない男と逃げたというじゃないか」「どうも申しわけがありません」「お前があんな不始末をしてくれたおかげで...
中里介山 「大菩薩峠」
...もうその与太郎という風呂番とは手が切れてしまったのかい」お絹が与太郎与太郎というのは与八のことですけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...盗難品は……と云いかけてあとが出ないのはいかにも与太郎(よたろう)のようで体裁(ていさい)がわるい...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...私が息子の与太郎(よたらう)は今日の休みに御主人から暇が出て何処へ行(ゆ)つてどんな事して遊ばうとも定めし人が羨(うらやま)しかろ...
樋口一葉 「にごりえ」
...この松岡長吉でも」と門田与太郎は同輩の男を示して阿賀妻に紹介した...
本庄陸男 「石狩川」
...あの日には三十俵五人扶持(ぶち)の門田与太郎であった...
本庄陸男 「石狩川」
...執拗(しつこ)いほど門田与太郎を呼んだことも...
本庄陸男 「石狩川」
...そうあって下さればよいが」と門田与太郎がつづらを摺(ず)りあげた...
本庄陸男 「石狩川」
...「石返し」の二度めにそばやの行燈に書き換えたのをうっかり忘れた与太郎が泣き声で「お汁粉ゥ」と言い...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...会話のなかで与太郎や生酔が随所に突拍子もなく叫ぶあの味である...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...真与太郎のためはやこの亡魂の加護あるかと...
正岡容 「我が圓朝研究」
...七月十二日迎え火を焚きながらすっかり聞き分けのない田舎っ子になってしまっている真与太郎へ...
正岡容 「我が圓朝研究」
...五つの真与太郎にしても錆刀で相手に斬り付けていくことが何だか自然におもわれるではないか...
正岡容 「我が圓朝研究」
...真与太郎に添乳しているおきせの寝姿の艶かしさなど...
正岡容 「我が圓朝研究」
...僕と一緒にうちへ遊びに来ないかい」と与太郎は言いました...
夢野久作 「狸と与太郎」
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