...斯(かか)る機会を与ふるに吝(やぶさか)なりしと共に...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...之を外し与ふれば...
石井研堂 「東京市騒擾中の釣」
...「奪ふ者は与ふる者よりも幸福なり...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「婦人解放の悲劇」
...これが助を藉(か)りて詩人の観想に類似したる一の心状を読者に与ふるに在りて...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...与ふる者の幸福(しあはせ)の方が大きい...
薄田泣菫 「茶話」
...滅多に与ふる者にならうとはしない...
薄田泣菫 「茶話」
...山内(さんない)の樹木と五重塔(ごぢゆうのたう)の聳(そび)ゆる麓(ふもと)を巡(めぐ)つて舟揖(しうしふ)の便を与ふるのみか...
永井荷風 「水 附渡船」
...(明治三十一年二月二十四日)七(なな)たび歌よみに与ふる書前便に言ひ残し候事今少し申上候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...(明治三十一年三月一日)九(ここの)たび歌よみに与ふる書一々に論ぜんもうるさければただ二...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...〔『日本』明治三十一年二月十八日〕四たび歌よみに与ふる書拝啓...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...総じて世の中は与ふる者威張(いば)り与へらるる者下るの定則と見えてさすがの兵卒殿も船の中に居て船の飯を喰ふ間は炊事場の男どもの機嫌を取る故にや飯焚(めしたき)の威張る面(つら)の憎さ実(げ)にも浮世は現金なり...
正岡子規 「従軍紀事」
...只今でも何人か自分に鉅万の財産を与ふるものあらば自分は最早読書といふ一方に傾かざるべし...
正岡子規 「読書弁」
...その霞亭に与ふる書にはこれに反して此の如く無名の人が畳出(でふしゆつ)するのは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...同寿太郎に与ふる書の如きは其一例である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...水戸老公斉昭(なりあき)は側用人(そばようにん)安島(あじま)弥次郎に与ふる書に...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...金は柏軒先生が番匠某に与ふる手附金であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...一個人として中心の必要に耳を与ふ...
山路愛山 「詩人論」
...貧しさに与ふべき玩具(おもちや)なきまま...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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