...不釣合な程高い聲を出して彼に迷惑をかけてくれぬ限り...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...却て不釣合の獲物に驚歎せしか...
石井研堂 「釣好隠居の懺悔」
...この鮮やかな不釣合はそれと調和し...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...いかにも不調和で不釣合いに響くのである...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...試みに思えわが邦のごとき貧国にしてなにゆえにかかる一国の身代に不釣合なる高尚の美術は生じたるか...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...この不釣合いは、高度に発展した衛生は経験主義を基礎としており、正確な観察によるので、誤った学説のせいで失っているものはほとんどないことを、証明しているようだ...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...他の樹木とは不釣合いに背の高い白楊(はこやなぎ)が四五本...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...大柄な顔の他の部分とまるで不釣合なほど小さなビーズのような双眸で睨みつけてくると...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...その不釣合(ふつりあひ)な熱情を努めて抑へるやうになさい...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...不釣合なものを無理に持込んで来るんだろうねえ? 一体...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...この世にひどく不釣合な...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...五体にくらべて顔ばかりが大変に不釣合なのが奇抜に映った...
牧野信一 「鬼涙村」
...眼とか鼻とか口とかが厭に度強(どぎつ)く不釣合で...
牧野信一 「鬼涙村」
...眼とか鼻とか口とかが厭に度強(どぎつ)く不釣合で...
牧野信一 「鬼涙村」
...それがまたいかにも不釣合いな調子で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...ここで「家来共一同」ということもおかしい、不釣合だと思う...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...目だけが不釣合いに大きくなっている...
三好十郎 「胎内」
...あの一目見て感ずる・主として顔つきの上に宿る・そしてしばしばきわめて小さな原因から我々に嫌悪を催させる・不釣合をも醜さと呼ぶ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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