...不釣合な程高い聲を出して彼に迷惑をかけてくれぬ限り...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...かの音吐朗々たる不釣合な聲も...
石川啄木 「雲は天才である」
...哀愁をたたえた底知れぬ深さの碧眼(あおめ)が不釣合なほど大きく見えて...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...不釣合(ふつりあい)過ぎて滑稽(こっけい)のようだけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...上半身にくらべて不釣合に短い両脚や...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...この畫に添へる歌は前記姫だるま人形にかいた歌では不釣合なので...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...私の文集の表紙には不釣合である事...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...そんなに不釣合いのものじゃないと思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...十九のお富が不釣合とは言わさねえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...散文詩などはなはだ不釣合なのである...
久生十蘭 「魔都」
...他の樹木とは不釣合いに背の高い白楊(はこやなぎ)が四五本...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...眼とか鼻とか口とかが厭に度強(どぎつ)く不釣合で...
牧野信一 「鬼涙村」
...それに伴れて酔ふ樽野の音声も五体に不釣合に高まり...
牧野信一 「円卓子での話」
...そして四肢は不釣合に瘠(や)せている...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...不釣合にちひさい口が...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...不釣合や不平等は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ギリシア人にこんな不釣合な相手を与えたのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...誠に不釣合な話です...
蘭郁二郎 「足の裏」
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