...上官の不運なのであります...
海野十三 「怪塔王」
...なんという不運なミマツ曲馬団であろうか...
海野十三 「爆薬の花籠」
...つい不運なある音を発したために...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...あのやうな不運な御最期...
太宰治 「右大臣実朝」
...みじめな不運なこのわたしは? 親切な皆さまがた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...それが不運な彼のために用意された陥穽(かんせい)であつた...
徳田秋声 「花が咲く」
...滿身悉く傷痍を受けて殆ど完膚なきを見る然り彼れが盛名の時代に死せざりしは實に彼れの不幸なりき大不運なりきさもあらばあれ彼れは他の元勳政治家に比して最も堅固なる根據を有せり政黨の首領として最も素養ある位地を有せり他の元勳政治家は未だ利害を同ふするの政黨を擁するものなく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...貞節な婦人の不運な女に対するこの古来の軽侮は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...かういふ不運ないぢらしい女を僕は後遂に捨てゝしまつたのである...
長塚節 「開業醫」
...かくて先天的に孤獨不運な私は...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...不運な身の上話は感動もなく聞く...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...「ツシマ沖の不運な海戦...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...不運な事故に遭われて……...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...その子が心の悪い者であるばかりではなくただ不運な不具の生れであるために彼をあんまり可愛がらぬ親たちを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...誰が悪いのでもなく不運なめぐりあわせだろうが...
山本周五郎 「柳橋物語」
...「ウウム――」というと、不運な宅助、またここでも、駈けだすはずみを横につけて、向うの草むらへ、逆(さか)とんぼを打って気絶した...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...わたくしたちはその不運な老人のことを話しながら天草を眺めた...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
...この奴隷状態は不運なる極地においては今なお続いている――この大氷期は伝説のロマール及びハイパーボリアといった他の世界に冠たる地の息の根を止めたのである...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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