...崇拜者の歡呼に浮かされて不知不識いゝ氣になつて納まつて了ふことは先輩に與へられる誘惑の一つである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...我等は不知不識上に立つ者に對する阿諛...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
......
小笠原長生 「海島冐險奇譚 海底軍艦」
...不知不識ここに至ったものであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...景淨不識梵文...
イー、エー、ゴルドン 高楠順次郎訳 「弘法大師と景教との關係」
...かく色々と疑い得らるる原因を数えて来れば早晩春琴に必ず誰かが手を下さなければ済まない状態にあったことを察すべく彼女は不知不識(しらずしらず)の裡(うち)に禍(わざわい)の種を八方へ蒔(ま)いていたのである...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...物を観察したり書いたりしている態度――仕事の上の一種のポーズ――それの不知不識の現れから起るのではあるまいか...
豊島与志雄 「傍人の言」
...不知不識(しらずしらず)...
中里介山 「大菩薩峠」
...水縁に臨む)唱出俳壇新韵鐸(俳壇に唱へ出す新韵(しんゐん)の鐸(たく))声々喚起百年眠(声々に喚起す百年の眠り)身在閑中不識閑(身は閑中に在つて閑を識らず)朝躋鶴巓夕雲開(朝(あした)に鶴巓(かくてん)を躋(こ)え夕(ゆふべ)に雲開く)瓠壺之腹縦摸筆(瓠壺(ここ)の腹に縦(ほしいまま)に筆を摸(さぐ)り)収拾五十四郡山(収拾す五十四郡の山)打見たところでは一律のようになっているが...
中里介山 「大菩薩峠」
...教師といふ職業が不知不識の間に身につけさせる固さ...
中島敦 「かめれおん日記」
...父母が面白おかしく不知不識(しらずしらず)...
新渡戸稲造 「教育の目的」
...梁の武帝達磨に問ふ 磨の曰く無功徳 帝の曰く朕に対する者は誰ぞ 磨の曰く無功徳 いかん朕に対する者は誰ぞ 磨の曰く不識! あゝ乱れた洞源和尚に辞(ことば)もない...
宮沢賢治 「疑獄元兇」
...後人不識前賢意...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...困った末に吉沢商会にいた江田不識という書生肌の若い人を無理往生に専門の説明者...
山本笑月 「明治世相百話」
...懐(ふところ)から前の「剣秘不識篇」の古書と矢立をとり出し...
吉川英治 「剣難女難」
...改めて「剣秘不識篇」の情けの書を...
吉川英治 「剣難女難」
...不識庵様日用修身巻(ふしきあんさまにちようしゅうしんかん)という題簽(だいせん)がついていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...不識庵とは、いうまでもなく、上杉謙信のことである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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