...さうして和歌も出来ず絵合せも不調法といふ根つからの武骨者をうとんじなされたかといふと...
太宰治 「右大臣実朝」
...飛んだ不調法をいたしました」とトウリァ君に麾(さしまね)かれて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...お作もその傍へ出て女に不調法のないように注意していた...
田中貢太郎 「妖怪記」
...口不調法に挨拶していた...
徳田秋声 「足迹」
...「少しく不調法でしたわい」私は妻を顧て...
外村繁 「澪標」
...そしてつい不調法にも...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...昨日ノ不調法ヲワビサセルカラ挨拶ヲシテヤレト云ウカラ...
中里介山 「大菩薩峠」
...けふらも出なくつちやならねえんだがどうして出ねえかよと口不調法なる彼の話は剥き出しである...
長塚節 「土浦の川口」
...飛んだ我ままの不調法...
樋口一葉 「十三夜」
...飛んだ我まゝの不調法...
樋口一葉 「十三夜」
...私の魂は確かに不調法なやつにちがいないのでございます」私とベルナアルさんの初対面は...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...不調法(ぶちょうほう)でして...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...間違いはその方の不調法ながら旨い物を食わせた段感賞すと減らず口利(き)いて逃げて来た...
南方熊楠 「十二支考」
...「どうも私は口不調法で...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...此度右衞門佐は不調法の廉を以て...
森鴎外 「栗山大膳」
...不調法でございますと答えた...
山本周五郎 「竹柏記」
...これは一に筆者等数名の不調法で赤面の外ない...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...その時、内蔵助は両使へ向って平伏しながら、『主君内匠頭儀、不調法に依って、城地お召上げの上命(じょうめい)、謹んでおうけ仕りまする...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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