...(へい、不調法、お喧(やかま)しゅう、)って、そのまま行(ゆ)きそうにしたのです...
泉鏡花 「歌行燈」
...三藏は「不調法をしまして」と恐る/\鶴子さんの顏を見る...
高濱虚子 「俳諧師」
...飛んだ不調法をいたしました」とトウリァ君に麾(さしまね)かれて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...「長いことあんたはんにもお世話かけましたお蔭で私もちょっと楽になったとこどす」自分でもよく口不調法だといっている彼女は...
近松秋江 「黒髪」
...これは初めまして……手前は山木兵造(ひょうぞう)と申す不調法者で(句ごとに辞儀しつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...それでわざわざ御高説を拜聽に伺ったようなわけなんで……どうも私は口不調法でいけませんが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...そしてつい不調法にも...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...われわれのような不調法(ぶちょうほう)ものの講話を御参考に供して下さるのは...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...又その時代の学者達が筆不調法であったか...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...何故置いて戴けないのですか? あたし何か不調法があったのですか?」彼女はやや険を含んで訊き返した...
細井和喜蔵 「女給」
...どうも俺あいつも口不調法で...
三好十郎 「樹氷」
...ええと……(金吾の言葉をきこうと一同がシーンとする)あのう、俺あ口不調法で、そんじゃ、お礼のしるしに、下手クソだけんど歌を一つうたいやすから、かんべんなして……一同が拍手...
三好十郎 「樹氷」
...徳川家に不調法として咎(とが)められはすまいかと云ふことは...
森鴎外 「栗山大膳」
...不調法の廉(かど)があつて筑前國を召し上げられる...
森鴎外 「栗山大膳」
...わたしぐらい口不調法な者はちょっとないであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...かえって不調法なことばかり重ねておりまして申し訳ございませんでした...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...至って不調法ですが...
山本周五郎 「雪の上の霜」
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