...図‐50日本の犂(すき)は非常に不細工に見える(図51)...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...人力車は東京のよりもいささか不細工に見え...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...不細工に覆いかぶせた感じで...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...道で見た二三本の立木は、大きく、不細工に、この陰気な平地に聳(そび)えている...
オイレンベルク Herbert Eulenberg 森鴎外訳 「女の決闘」
...「そんなら、断ってしもたん?」「ちょっと差支えがございますので、云うといたけど、………」断るにしても尤(もっと)もらしい口実を構えて言葉上手に断ったのならまだしもであるが、どうせそんな芸当の出来る人ではないので、さぞ不細工に、取って附けたような挨拶をしたことと思うと、幸子は何がなしに口惜(くや)し涙が溢(あふ)れて来た...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「僕の兄貴のドミトリイとあなたがお会いなすった件についてです」とアリョーシャは不細工に口を出した...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ドミトリイが不細工に飛び出して...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...不細工に大きく見開いた目であって...
永井隆 「この子を残して」
...不細工に転がしたまでのことですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...その連結をかなり不細工にしていたようであった...
中谷宇吉郎 「英国の物理学界と物理学者」
...ずんぐりとした胴まはりが不細工に見える...
林芙美子 「あひびき」
...チチコフはもう一度部屋と部屋の中にある物を眺めやった――何もかもが恐ろしく頑固で不細工に出来ていて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...アルミニウムの珈琲沸(コオフィイわか)しの古くて立派だけれどその手がとれかかっていると見えて不細工に針金でまいてあるのや...
堀辰雄 「恢復期」
...アルミニウムの珈琲沸しの古くて立派だけれどその手がとれかかつてゐると見えて不細工に針金でまいてあるのや...
堀辰雄 「恢復期」
...「貴さまあ、何だな、法印、あの女(あま)ッ子の――お初の奴の手引きをして、不細工に、夜よなか、この宿屋まで、引ッぱって来やがったのだな?」と、闇太郎の声は刺すようだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...凍(こゞ)えた指で不細工にシヨオルの結目を解いて...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...猿は指の爪で不細工に石炭の中を掻き捜し始めた...
ジユウル・クラルテエ Jules Clarete 森林太郎訳 「猿」
...いくら不細工にできてゐる物でも...
吉川英治 「折々の記」
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