...クロックスの入った絹の靴下を脱いで、あつぼったい、不細工な、ウールの靴下を三足もはく...
石川欣一 「可愛い山」
...不細工な石膏の塊に...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...不細工なトランクと美しい女体とのきわ立った取り合わせを...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...不細工な鍋みたいな船が軍艦旗をかかげて...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...それはずいぶん不細工なものであったが長年もったすえついに水びたしになり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...根本さア処(とけ)の御客様(おきやくさん)かね」「其処に行輔(かうすけ)といふ子息(むすこ)が有るだらう?」「御座らつしやる」と言つて吸ひ懸けた烟草(たばこ)の烟(けむり)を不細工な獅子鼻からすうと出し...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...」不細工な重たい艀はようやく岸を離れて...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...不細工な無精たらしい姿全体にも...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...そこから別の枝に移って今度は逆に上の方へ向いて彼の不細工な重そうな簑を引きずり引きずり這って行くのであった...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...突飛な題材を無造作な不細工な描き方で画いているようではあるが...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...よくよく不細工な椅子で...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...不細工な鉄枠の使い様...
永井隆 「この子を残して」
...葺(ふき)降しの不細工な十坪内外の田舎造りではあったが...
永井隆 「長崎の鐘」
...不細工な布袋竹(ほていちく)の先へ一枚糸を着けて...
夏目漱石 「道草」
...「僕より不細工なやつは沢山いる!」それから彼は下宿の住人が皆テーブルに着く時間に下へ降りていった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...不細工な恰好をしてゐる...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...不細工な格子戸を嵌(は)めた...
森鴎外 「鶏」
...無(む)に対して立っているある物即ち不細工な世界ですな...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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