...なにやら不穏な不安な暗澹たるものがその広間中一杯に漲つて写つてゐた...
高田保 「貸家を探す話」
...窓台の不穏な血痕を考えに入れると...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...教育上不穏な個処が少なくないというのだそうだ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...不穏な語をつらねたいろいろの紙が貼ってあった...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...いずれもかなり不穏な面(かお)つきをしながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...特に不穏な時節柄を警戒すべく巡回の役向のお手先である...
中里介山 「大菩薩峠」
...前もって同族の不穏な計画を知っていたものにちがいなかった...
中村地平 「霧の蕃社」
...不穏な空気が出来かけ...
久生十蘭 「だいこん」
...なんらの不穏な働きかけはなかった...
火野葦平 「花と龍」
...そしてチチコフの農奴みたいな不穏な手合いの間には...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...こんな天候が不穏なのに...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...形勢が甚だ不穏なので...
森鴎外 「渋江抽斎」
...わたしは異常に不穏な地方を通って旅に出かけた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...不穏な空気が残っていた...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...秀吉の麾下(きか)にも不穏な声はあったが...
吉川英治 「黒田如水」
...不穏な密会あると聞き及びおりますため...
吉川英治 「三国志」
...どうも不穏な文字が見える...
吉川英治 「三国志」
...船員の不安が高まって相当不穏な気勢も現われたらしい...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??