...なにやら不穏な不安な暗澹たるものがその広間中一杯に漲つて写つてゐた...
高田保 「貸家を探す話」
...不穏な形勢なんだ...
太宰治 「親友交歓」
...その不穏なる精神の沸騰する所...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...教育上不穏な個処が少なくないというのだそうだ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...不穏な語をつらねたいろいろの紙が貼ってあった...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...特に不穏な時節柄を警戒すべく巡回の役向のお手先である...
中里介山 「大菩薩峠」
...不穏な計画は事前に防止することができたのである...
中村地平 「霧の蕃社」
...京都に集まった薩摩(さつま)の勇士の挙動はなはだ不穏なりと聞き...
新渡戸稲造 「自警録」
...不穏な天空をそわそわと...
エドガー・A・ポオ Edger A. Poe 「ポオ異界詩集」
...なるほどそれは不穏なりき...
正岡子規 「俳諧大要」
...また他方はその隣人の不穏な行動が許す程度で平和に暮している...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そのことから不穏な空気が世上に醸(かも)されていくことにもなったし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...形勢が甚だ不穏なので...
森鴎外 「渋江抽斎」
...不穏なもくろみをもっているという噂が...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...不穏な気勢をあげている――」と...
吉川英治 「三国志」
...不穏な形勢さえ見えてきたので...
吉川英治 「三国志」
...遠慮なくお立も退きあるように」一時不穏な空気が漲(みなぎ)った...
吉川英治 「新書太閤記」
...不穏な行動に出ようとする者があるという風聞が...
吉川英治 「親鸞」
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