...そしてそれが結局小作人らにとって不為めにはならないのを小作人たちは知りぬいているらしかった...
有島武郎 「親子」
...不為合せだろうが構わないという風でいるのね...
ストリンドベルヒ August Strindberg 森鴎外訳 「一人舞台」
...あの日から不為合(ふしあは)せになつたのでございます...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...その国の不為(ふため)を謀(はか)るごときは...
新渡戸稲造 「自警録」
...いままでの不為合せな来しかたが自分にさえ忘れ去られてしまっているような...
堀辰雄 「曠野」
...――そうしてこの不為合せな女...
堀辰雄 「曠野」
...その祈る心も只「大へん私は不為合(ふしあわ)せでございました...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...一度自分の妻がいかにも不為合(ふしあわ)せそうだと思い込んでからは...
堀辰雄 「菜穂子」
...自分などの知っているかぎりだけでも随分不為合(ふしあわ)せな目にばかり逢って来たらしいのに...
堀辰雄 「楡の家」
...不為合(ふしあわせ)な目に逢った物怪(もっけ)の幸(さいわい)に...
森鴎外 「雁」
...幸(さいわい)をも不為合(ふしあわせ)をも...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...どうも双方のために不為なことが少なくなかった...
柳田国男 「故郷七十年」
...また仮借(かしゃく)があっては新九郎の不為(ふため)...
吉川英治 「剣難女難」
...あなたの不為になる使いではありません」と...
吉川英治 「三国志」
...じたばたするとそのほうたちの不為(ふため)だぞ」松兵衛が突きのめされて行ったのを見て...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...武蔵さまの不為(ふため)なのですか」「ひがみなさんな...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お互いの不為(ふため)...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そのために細君は彼の不為態(ふしだら)と家計の苦しさを怨(うら)んだ揚句...
蘭郁二郎 「穴」
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