...不浄な人間は清らかに立つことも坐ることもできない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...不浄なる疾病あり...
高木敏雄 「比較神話学」
...浅草溜(だめ)といって不浄の別荘地――これは伝馬町(でんまちょう)の牢屋で病気に罹(かか)ったものを下げる不浄な世界――そのお隣りが不夜城の吉原です...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...不浄な心を出さないようにお休みなさいませ...
田中貢太郎 「立山の亡者宿」
...人体の不浄なる所以(ゆえん)が種子不浄とか五種不浄とか云う風に...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...久しく不浄なる人物に依て攪乱せられたりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...美玉を愛蔵する者がその珠(たま)の表面(おもて)に不浄なるものの影(かげ)の映るのさえ避けたい類(たぐい)なのであろう...
中島敦 「弟子」
...もし不浄な体だったら...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...一切の不浄なもの...
久生十蘭 「海豹島」
...山の神様は女は不浄なるものとして住むことを許さぬ...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...この霊域に不浄な何ものをも近づけない勢いを示しているのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...不浄な匂いのする...
山本周五郎 「七日七夜」
...日本人に対する東京の不浄な使命茲(ここ)に於て...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...三等列車に乗ったのよりもズット楽な気分で寝ている事が出来ますからまことに重宝で……件(くだん)の燐光を放っておる不浄な皿は...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...不浄なものを洗い浄めよ...
横光利一 「旅愁」
...「石念(じゃくねん)ではないか」「は……はい」「何しておる」「……私は……お師さま! ……御庵室の床(ゆか)に上がれない不浄な人間でございます...
吉川英治 「親鸞」
...不浄な血と死骸を積んで...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...――不浄なる寄付によって建てられた寺院と...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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