...不浄な人間は清らかに立つことも坐ることもできない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...不浄な心を出さないようにお休みなさいませ...
田中貢太郎 「立山の亡者宿」
...人体の不浄なる所以(ゆえん)が種子不浄とか五種不浄とか云う風に...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...久しく不浄なる人物に依て攪乱せられたりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...不浄なものをいやがり怖れることが普通以上なのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...一切の不浄なもの...
久生十蘭 「海豹島」
...神や仏にでも思っていることを言って咎(とが)や罰を受けはしないじゃないか」こう言って衛門督は絶対に不浄なことは行なわないという誓いまでも立てて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...だれよりも求道(ぐどう)心の深い薫にとっては不浄な思いは現わすべくもなく...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この霊域に不浄な何ものをも近づけない勢いを示しているのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...どうしてひと言も知らせてくれなかったの」「おれはお上(かみ)の不浄な繩にかかった躯だ」「栄さんの罪じゃないでしょ」栄二は顔をひき緊めた...
山本周五郎 「さぶ」
...不浄な匂いのする...
山本周五郎 「七日七夜」
...日本人に対する東京の不浄な使命茲(ここ)に於て...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...血統の不浄な貧しい勘次の父の請いを拒絶した所...
横光利一 「南北」
...「石念(じゃくねん)ではないか」「は……はい」「何しておる」「……私は……お師さま! ……御庵室の床(ゆか)に上がれない不浄な人間でございます...
吉川英治 「親鸞」
...不浄な血と死骸を積んで...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...不浄なこともないように...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ある印象が確実に煩わしい形を取るようになってきて――私は自分の健忘症が何らかの不浄な交換によるものだという考えをいつまでも抱くようになっていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...――不浄なる寄付によって建てられた寺院と...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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