...釣(つ)り竿(ざお)の先は不注意にも水に浸って...
有島武郎 「或る女」
...これは上から届けて来たものだが、いくら暗号(あんごう)で書いてあるにしても、英艦隊撃滅作戦の書類を中に挟(はさ)んでおくなんて、不注意にも、程がある」3外へ出ると、ロッセ氏は、大昂奮(だいこうふん)の面持で、私を捕(とら)えて、放そうとはしなかった...
海野十三 「のろのろ砲弾の驚異」
...蠅男は不注意にも...
海野十三 「蠅男」
...しかしもし不注意にも鉄の振子を強い磁石の傍で振らせたり...
寺田寅彦 「物理学実験の教授について」
...それを不注意にも落葉と共に崖地に撒いた家人の無神経さに対して...
豊島与志雄 「「自然」」
...新しいお客さんが不注意にもドアの掛け金をはずしてとびらを開けたのを見て...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...不注意にも現場に落してきたのだ...
平林初之輔 「犠牲者」
...『ル・ソレイユ紙』は不注意にもたいへん疑わしい文句を用いている...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...不注意にも、上階のブラインドを下ろしていなかったものですから、警告しようと寝室へ行きました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...ところが、かういふ宿屋に勤めてゐる人間のうちにも、薄ボンヤリした者が、一人や二人はあるもので、その晩の夜勤者が、不注意にも、その問題のお客を泊めることになつたのです...
正宗白鳥 「奇怪な客」
...摩訶羅不注意にも左へ遶ったので麦畑の主また忿(いか)って打ち懲らす...
南方熊楠 「十二支考」
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