...これは上から届けて来たものだが、いくら暗号(あんごう)で書いてあるにしても、英艦隊撃滅作戦の書類を中に挟(はさ)んでおくなんて、不注意にも、程がある」3外へ出ると、ロッセ氏は、大昂奮(だいこうふん)の面持で、私を捕(とら)えて、放そうとはしなかった...
海野十三 「のろのろ砲弾の驚異」
...これは彼の無知または不注意によるものだったと思われるが...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...あの銀器の事を不注意に言わないようにと注意した...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...地震のほうは人間の注意不注意には無関係に...
寺田寅彦 「災難雑考」
...不注意に機械的申訳的にやるのでは却って粗末な方法でするよりも悪い結果になることが往々ある...
寺田寅彦 「物理学実験の教授について」
...それを不注意にも落葉と共に崖地に撒いた家人の無神経さに対して...
豊島与志雄 「「自然」」
...始めて自分の不注意に気がついた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...いつの日にか彼の職務以外の生活をひどく不注意に営むことになったろう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...不注意にも現場に落してきたのだ...
平林初之輔 「犠牲者」
...政府の筋の無学不注意に由来することゝ知る可し...
福沢諭吉 「新女大学」
...墓は不注意に、また無造作に土で埋められて孔が非常に多かったので、必然的に空気がいくらか入ることができた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「早すぎる埋葬」
...不注意による自殺といふものがあり得る...
堀辰雄 「色褪せた書簡箋に」
...だんだん皆は不注意になり...
堀辰雄 「續プルウスト雜記」
...商売に身が入って句が下手になったなどという悪口はもとより一座の滑稽話しに過ぎないとしてもとにかく一方に注意すれば他の一方に不注意になるという事は人間に免れぬ事であるから...
正岡子規 「病牀苦語」
...極端な月並調ばかりの句を見て居てかやうな句を不注意に見過す人が多いが...
正岡子規 「病牀六尺」
...ところが、かういふ宿屋に勤めてゐる人間のうちにも、薄ボンヤリした者が、一人や二人はあるもので、その晩の夜勤者が、不注意にも、その問題のお客を泊めることになつたのです...
正宗白鳥 「奇怪な客」
...及び清潔に対する不注意に...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...初めて自分の不注意に気がついた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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