...そうしてここに我々が論者の不注意に対して是正(ぜせい)を試みるのは...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...これは上から届けて来たものだが、いくら暗号(あんごう)で書いてあるにしても、英艦隊撃滅作戦の書類を中に挟(はさ)んでおくなんて、不注意にも、程がある」3外へ出ると、ロッセ氏は、大昂奮(だいこうふん)の面持で、私を捕(とら)えて、放そうとはしなかった...
海野十三 「のろのろ砲弾の驚異」
...蠅男は不注意にも...
海野十三 「蠅男」
...平生は唯美しいとばかりで不注意に見過して居る秋の森の複雜な色の諧調は全く臆病な素人繪かきを途方にくれさせる...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...不注意に機械的申訳的にやるのでは却って粗末な方法でするよりも悪い結果になることが往々ある...
寺田寅彦 「物理学実験の教授について」
...つまりごく不注意に読んで...
戸坂潤 「読書法」
...時とすると冷淡に近い不注意によって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その細君を連れて来ない不注意に少しも気がついていないらしかった...
夏目漱石 「行人」
...いつの日にか彼の職務以外の生活をひどく不注意に営むことになったろう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...理性の最小の怠慢や不注意によってだけでも...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...あんなに不注意にいきなり申上げて了つたのはあなたの罪です...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...墓は不注意に、また無造作に土で埋められて孔が非常に多かったので、必然的に空気がいくらか入ることができた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「早すぎる埋葬」
...今度はその不注意によつて...
堀辰雄 「死の素描」
...初学血気の士は全く不注意に経過するの差のみ...
正岡子規 「俳諧大要」
...商売に身が入って句が下手になったなどという悪口はもとより一座の滑稽話しに過ぎないとしてもとにかく一方に注意すれば他の一方に不注意になるという事は人間に免れぬ事であるから...
正岡子規 「病牀苦語」
...極端な月並調ばかりの句を見て居てかやうな句を不注意に見過す人が多いが...
正岡子規 「病牀六尺」
...及び清潔に対する不注意に...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...初めて自分の不注意に気がついた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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